間取りの制約「パイプスペース」をすっきり&ステキに見せる!リノベアイデア集
マンションの間取り図でよく見かける「PS」という表示。これは「パイプスペース」「パイプシャフト」と呼ばれる部分で、中には給排水管やガス管などがまとめて通っています。パイプスペースは動かすことができないため、間取り変更リノベなどの際には制約となることも。そこで、動かせないパイプスペースを取り込んでうまくリノベーションした事例を集めてみました。
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目次
- mm単位でサイズオーダーできるキッチンですっきり!
- 視線が通り抜ける間取りとニッチでPSの存在感を軽減
- ブラケットをプラスすることで違和感なく空間に馴染む
- カウンターデスクと飾り棚で“あえて作った”ような印象
- 好みのタイルで彩ることで、インテリアのアクセントに
- 優美な玄関を演出するシンボルに大変身
- まとめ
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mm単位でサイズオーダーできるキッチンですっきり!
【マンション|築18年|リノベ面積 約61㎡】
お住まいだったマンションの、壁付けL型キッチンを対面式にした例です。
課題はちょうどカウンターの位置にかかるPS(パイプスペース)でしたが、特注のキッチンで解決。
シンク部分をパイプスペースに沿ってダイニング側に出し、コンロを壁側の奥まった位置にずらしました。
ステンレス素材と、天板とパイプスペースの境目の、なめらかで美しい納まりもこだわりです。
コンロの前には袖壁を立てようか迷ったそうですが、光が通り抜け感のある現在のかたちに。
作業スペースも十分にあるため、子どもたちも以前よりお手伝いをしてくれるようになったそうです。
この写真の事例詳細はこちら:事例No.920 家族5人そろってゆったり
視線が通り抜ける間取りとニッチでPSの存在感を軽減
【マンション|築26年|リノベ面積 約52㎡】
リビングと並んでいた和室を取り込み、広々としたLDKをつくったマンションリノベ。
対面式だったキッチンを90度回転させて、ダイニング側へも廊下側へも抜けられる回遊動線にしました。
左側手前の白い壁がパイプスペースで、以前はここから奥の壁に向けてキッチンがありました。
パイプスペースにはスイッチ類をまとめたニッチを設けて、出っ張りが気にならないように配慮。
リビングドアも玄関側に移動することで視線がまっすぐ通るうえ、引き戸に変えてすっきり。
キッチンのターコイズのタイルがフォーカルポイントになり、パイプスペースの存在感がさらに軽減されます。
この写真の事例詳細はこちら:事例No.907 本も喜ぶ住まい
ブラケットをプラスすることで違和感なく空間に馴染む
【マンション|築21年|リノベ面積 約102㎡】
LDKを広げたものの、ダイニングにはもともと壁に取り込んでいたパイプスペースが出現した例。
そこで、柱のように白く空間になじませ、ブラケット照明を取り付けて違和感を払拭しました。
キッチン側にもブラケットライトを設置することで、より自然な印象に。
夜は美しく陰影のある空間をつくってくれます。
この写真の事例詳細はこちら:事例No.950 北欧モダンな光と風が通る家
カウンターデスクと飾り棚で“あえて作った”ような印象
【マンション|築23年|リノベ面積 約67㎡】
リビングに子どもの学習と妻の在宅ワークのためのスペースを作りたいとのご要望があったマンションリノベ。
フロア中央のパイプスペースが課題でしたが、あえてそれを挟む形でカウンターデスクを造作。
パイプスペースがデスクをゆるくゾーニングしつつ、雑貨や子どもの作品を飾る場所としても活躍。
キッチンで夕食の支度をしながら、子どもたちの学習を見守ることができます。
この写真の事例詳細はこちら:事例No.804 廊下をなくして繋がる
好みのタイルで彩ることで、インテリアのアクセントに
【マンション|築13年|リノベ面積 約82㎡】
パイプスペースを隠すのではなく、あえて飾ることでインテリアのポイントにした例もあります。
キッチン壁と同じタイルを貼り、統一感を出しつつダイニングのアクセントに。
タイルはこだわって選んだもので、広い面積で用いることで空間に高級感が生まれます。
ウォールナットで造作したキッチンカウンターともよく似合っています。
この写真の事例詳細はこちら:事例No.163 自分たちの「好き」をカタチにした住まい
優美な玄関を演出するシンボルに大変身
【マンション|築38年|リノベ面積 約97㎡】
こちらは玄関のパイプスペース。
光沢のあるタイルをはり、円柱のようなシンボリックなイメージに。
入ってすぐに目に入る場所で、玄関空間を優美に演出してくれます。
この写真の事例詳細はこちら:事例No.922 間取りもインテリアもブラッシュアップ
まとめ
上手く隠したり、逆に利用したり・・・パイプスペースがあっても、暮らしやすい間取りが実現できることが分かっていただけたのではないでしょうか。梁や抜けない壁についても同様です。現在の間取りや生活動線に不便を感じていたり、スペースの過不足にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。