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中古マンションを買う時の注意点は?不動産のプロがチェックすべきポイントを伝授

2025年04月15日(火)

マンションを買おう!と思ったとき、まずは価格や駅からの距離、築年数などの条件で検索される方がほとんどではないでしょうか。実はそれ以外にも、マンションの良し悪しに大きく影響する条件はたくさんあるのです。今回は、中古マンションを買う前にチェックするべきポイントを不動産のプロに聞いてきました。

お話を伺ったのは・・・

株式会社サムタイムズ 代表取締役 足立 淳
スタイル工房 ワンストップリノベーション物件探しのパートナー
「中古を買ってリノベ」最初に知っておきたい基礎知識講座/講師

人々がもっと自由に、自分のライフスタイルに合った住まいを選択し、実現できる世界をつくる。
自身でも築35年のヴィンテージマンションの購入とリノベーションを経験。

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目次

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中古マンションを買う時の注意点*物件情報でチェック!総戸数が少なすぎると負担大かも

物件検索時に見落としがちな項目「総戸数」

マンション選びで意外と見落としがちなのが、そのマンションの中に何世帯が住んでいるのか?を表す「総戸数」です。総戸数は、SUUMOなどの不動産ポータルサイトや物件の資料などにも記載されています。

総戸数が30戸未満の小さなマンションだと、どうしても一世帯あたりで負担する管理費や修繕積立金の額が大きくなりがち。今は妥当な額であっても、将来的に値上がりするリスクも高くなります。

また、多くのマンションにおいて管理組合の理事の仕事は輪番制で回ってきます。総戸数が少ないと、それが高頻度で回ってくることになります。管理組合はマンションにとって非常に大切な組織であるため、積極的に関与・協力していくことは重要なのですが、定期的な理事会への出席など、人によっては大きな負担になってしまうかもしれません。

逆に、総戸数が多いと、居住者の中に管理組合の仕事に積極的に取り組みたいというモチベーションの高い方がいたり、宅建士やマンション管理士、建築士や弁護士などの有資格者がいる可能性も高まります。

総戸数は多ければ多いほど良い!ということではないのですが、少なすぎるとリスクがある、ということを覚えておきましょう。

 

中古マンションを買う時の注意点*内見時にチェック!管理状態が良いマンションを選ぼう

マンション管理の方法には様々な形式がある

マンションを見学するときに必ずチェックしたいのが「マンションの管理状態」です。マンションを評価する指標として、管理状態は立地と同じくらい重要といわれており、マンションの寿命をも大きく左右します。

日本の多くのマンションは「委託管理」といって、マンションの管理専門の管理会社に日々の清掃や管理組合の運営等の管理業務をお任せしています。

委託管理の中にもさまざまな形式があり、主なものが「常駐管理」「日勤(通勤)管理」「巡回管理」の3種類。気に入った物件が常駐管理や日勤管理であれば基本的には安心できますが、巡回管理の場合はうまく管理が回っているかどうか、現地での確認が必要になります。

 

管理状態の良し悪しはどこを見ればわかる?

では、管理状態の良し悪しはマンションのどこを見ればわかるのでしょうか?

答えは「駐輪場」と「ゴミ捨て場」。駐輪場に自転車がきちんと整理整頓されて停められているマンションは、管理状態が良いといえます。逆に、ホコリをかぶった自転車が放置されていたり、自転車が雑然と停められているようなマンションは管理状態もあまり良くない可能性があります。

ゴミ捨て場も同様で、ゴミがしっかりと分別され、清潔に保たれているのは管理の良さの表れ。逆にゴミ捨て場が汚れていたり、まったく分別されていないようなマンションは、管理に懸念があるといえます。

マンションを内見する時はお部屋だけではなく、駐輪場とゴミ捨て場も必ずチェックするようにしましょう。

 

中古マンションを買う時の注意点*書類でチェック!修繕積立金は潤沢に貯まっているか?

契約前に「重要事項調査報告書」を取り寄せよう

マンションは毎月、所有者が「管理費」の支払いとともに「修繕積立金」を積み立てています。これらは購入時に登録した銀行口座から毎月、自動で引き落とされることがほとんどです。

修繕積立金は、マンションに不具合があったときに直したり、12〜13年に1度の頻度で行う大規模修繕工事に使われます。しかし実は、修繕積立金がたくさん貯まっているマンションと、あまり貯まっていないマンションがあるのです。

修繕積立金がマンション全体でいくら貯まっているか(修繕積立金総額)は、マンションの管理会社から入手する「重要事項調査報告書」という書類に記載されています。不動産会社経由で取り寄せることができるので、物件の契約前に必ず確認しましょう。

修繕積立金が貯まっていないと、大規模修繕工事の時に「お金が足りないので各世帯ごとに●●万円を払ってください」と、数十万円、数百万円単位の「修繕一時金」が徴収されたり、修繕積立金の額がどんどん値上がりするリスクが高まります。

なかには値上げを繰り返して、修繕積立金だけで毎月4万円や5万円になってしまっているようなマンションもあります。管理費と修繕積立金を合わせて毎月6万円や7万円も払い続けないといけないマンションは欲しがる人も少ないため、将来の売却時の資産価値にも大きく影響します。

なかには、管理組合が外部の金融機関から借金をしているケースも。そのようなマンションは要注意です。

ところで、修繕積立金は安い方が良いと思っている方も多いですが、それも間違いです。修繕積立金の額が少ないと、修繕に必要な資金が不足するリスクがあり、必要なメンテナンスができず、建物が老朽化してしまうことも考えられます。

修繕積立金の値上げは悪いことではなく、きちんと将来を見据えた金額設定になっていることが重要なのです。

 

中古マンションを買う時の注意点*規約でチェック!リフォームのルールは特殊でないか?

フローリングにしたい!と思っていても叶わない場合も

実は、購入後におこなうリフォームのルールもマンションによって微妙に異なります。どのような工事ができるかは「管理規約」や「使用細則」といったマンションのルールブックに記載されているのですが、特に注意しなければならないのが「床の規定」です。

マンションによってリフォームの際に利用できるフローリングの「遮音等級」の制限が異なり、このような感じで規約に記載されています。

多くのマンションでは「LL-45以上」という遮音性能を満たしたフローリングを使うというルールになっていますが、物件によっては「LL-40以上」というマンションもあります。

LLは軽量床衝撃音(LL:レベルライト)のことで、この数字が小さいほど遮音性能が高いのですが、LL-40以上のマンションは、LL-45のマンションに比べて使用できるフローリングの種類が限られます。もちろんそうはいっても、まったく選べないということではありませんのでご安心ください。

現状、床がカーペット敷きの物件の場合、管理規約上で「フローリングへの変更は不可」となっているようなケースもあります。リフォームでフローリングにしたいという方は、必ず管理規約を確認するようにしましょう。

昔のマンションは今のようにフローリングが標準ではなかったため、築30年を超えるようなマンションでは新築時から床がカーペットという物件も少なくありません。むしろ、当時の高級マンションほど、カーペット敷きの床が多かったのです。

また、フローリングへの変更が可能だとしても、上下左右の部屋の居住者の許可(申請書への捺印)が必要な場合もあります。必ず管理規約を読んで、希望通りのリフォームができるかどうかを確認しましょう。

 

まとめ

良いマンションの条件、他にもたくさんチェックすべきポイントはありますが、今回は代表的なものをお伝えしました。不動産会社では教えてもらえないようなチェックポイントも多く、住み始めた後に懸念点に気が付くということもしばしば。

そうならないように、自身でも知識を身に付け、物件の良し悪しを見極められるようになりたいもの。リフォームについてはスタイル工房の「ワンストップリノベーションサービス」を利用すれば、物件購入前からプロのアドバイスを受けることができます。お気軽にお問い合わせください。

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