vol.3 スタイル工房の戸建リノベ性能アップ工事の全貌をご紹介!後編
2016年5月5日(木)
築49年の中古戸建を新築の住宅性能と同等まで向上させるK様邸のリノベーション。
第3話は性能アップ工事のクローズアップの後半。耐震・断熱についてのレポートです。
◆vol.1 フラット35(リフォーム一体型)を利用して…わくわくどきどき…夢をかなえるリノベのはじまり!
◆vol.2 スタイル工房の戸建リノベ性能アップ工事の全貌をご紹介!前編
◆家族の安全を守るため、最重要な耐震工事!
スタイル工房では築古の物件をリノベーションされるお客様には、必ず一定の基準まで耐震強度を高める工事をしています。耐震性能は、家族の安全を守るためにとても大切。内装など後から変えられる部分よりも、耐震性能アップの工事は一番に優先して行わなければならない内容だと考えています。
K様邸では、フラット35適合のため、新たに基礎を打ち増ししているのと内部は完全にスケルトンにしているため、新築工事にも近い補強をすることが可能になりました。土台の差し替えも含め、アンカーボルトやホールダウンの金物、その他必要に応じて金物の取り付けをし、バランスの良い耐震補強をしています。
取り付ける金物は、それぞれに強度や役割が異なります。どこにどんな金物を付けるかすべて計算・設計をし、ひとつひとつ設置していきます。耐震チームの設計スタッフが計画通りに取り付けされているかをチェックしていきます。今回の熊本地震のような直下型地震では、発生から10秒くらいで耐震的に弱い建物が倒壊し、逃げる時間さえもありませんでした。このようなことを起こさない為にもますます耐震工事は重要になってきますね。
◆住まいの快適性が大きく変わる!断熱工事
築古の住まいにおいて、快適性を大きく左右するのは断熱工事です。
断熱・機密性の高い住宅を実現するためには部位ごとの対応が必要になります。
引用:一般財団法人省エネルギーセンターホームページより
室内の温熱環境に最も影響するのは、どの箇所かご存知でしょうか?それは、窓(開口部)からの熱損失です!窓(開口部)からの熱損失は家全体の約50%近くにもなりますので、窓の断熱はとても重要になってきます。
K様邸の断熱工事では、まずすべての窓を断熱性能の優れたLow-E複合ガラスの樹脂サッシに交換しました。既存の古いサッシは気密性能も悪い1枚ガラスのものだったので、それだけでも住まいの性能はぐんとアップします!熱伝導率の高いアルミサッシと比べ、断熱性に加え防音性能もアップしますし、困りものの結露もおきなくなります。
次に、建物そのものからの熱損失を最小限に抑える為、床・壁・天井の断熱に断熱材を活用します。断熱材は寒さを防ぐだけではなく、夏の暑さも家の中に伝えません。K様邸は床・壁・天井と家全体をすっぽり包み込むように断熱材を入れています。特に今回の工事では2階がリビングになるため、2階の天井には150ミリの厚さの断熱材をしっかりと敷き詰め真夏でも2階が暑くならないように配慮しています。
スタイル工房が断熱工事で大切にしているのは、施工をしっかりと行うことです。たとえ断熱材が入っていても、留め方が不十分だったり、断熱材の壁の間に冷気が通ったりすると壁の中で断熱材が脱落したり、壁内結露をしてカビの原因になったりしてしまいます。断熱材のシートの耳の部分を重ねてタッカーで留める・床下からの気流止めの処置を行うなど、施工方法もしっかりとチェックしていきます。ちなみに今回使用した断熱材はグラスウールという材料ですが、断熱材はご要望により新聞紙などから作られたセルロースファイバーにすることもできます。
スタイル工房の住まいの性能アップへのこだわりは感じていただけたでしょうか。次回からは、工事に関わっている職人さんやその仕事についてご紹介していきます。たくさんの人が関わる住まいづくり、それぞれのプロの仕事をぜひ見ていただきたいです。次回もお楽しみに!
■『よみがえった築49年の家』シリーズ一覧■
vol.1 フラット35(リフォーム一体型)を利用して…わくわくどきどき…夢をかなえるリノベのはじまり!
vol.2 スタイル工房の戸建リノベ性能アップ工事の全貌をご紹介!前編
vol.3 スタイル工房の戸建リノベ性能アップ工事の全貌をご紹介!後編
vol.4 職人さんたちの仕事をご紹介!前編
vol.5 職人さんたちの仕事をご紹介!後編
vol.6 もうすぐ完成!社内検査と第三者機関の検査も。あらゆる人が検査を実施
vol.7 築49年の中古戸建てが大変身!リノベの全貌を解説します!
vol.8 遂に完成!築49年の中古戸建のリノベーション、お施主様インタビュー