Vol.3 (前編) スタイル工房スタッフに聞く、大工さんの家づくり

2019年7月5日(F)
住まいのプロ集団ならではの新築物件を紹介する「新築密着レポ」。今回は大工さんご自身の家づくり。奥さまのご実家を二世帯住宅に建て替えた実例です。Vol.3前編はスタイル工房のスタッフに現場でのエピソードなどを尋ねてみました。

吹き抜けのあるLDK|大工がつくる大工の家|新築密着レポート


チーフプランナーチーフプランナー:鈴木ゆり子 


住宅密集地の課題を解決しながら理想の家を追求

——取材をしてみると、ご家族がとてもご満足されている様子が伝わってきました。まず、プランニングに当たってどんなことを考えましたか。

鈴木●K氏邸は敷地環境の課題を解決する必要がありました。敷地は東側の道路に面していて幅があまりなく、奥行きが深い。南北に隣家が迫っていて、西側は今のところ空き地ですが将来的に住宅が建てられる可能性が。ですから、いかにしてプライバシーを保ちながら、明るく開放的で風通しのいい家にするかを熟慮しました。

外構・玄関へのアプローチ|大工がつくる大工の家|新築密着レポート木目の外壁・中庭やバルコニー|大工がつくる大工の家|新築密着レポート
左/南側に設けた玄関アプローチ 右/採光とプライバシーに配慮した中庭やバルコニー

——具体的にはどのような工夫を?

鈴木●家の外形を凹凸にしたり、バルコニーや窓の配置を工夫しています。1階の親世帯は玄関やリビングを中庭に面して配置し、ダイニングに吹抜けと天窓を設けました。
2階の子世帯LDKは、お母様が料理教室としても使うとのことですので、できる限り広く開放的な空間にするため、間仕切りを最小限にして、勾配天井で縦の広がりを持たせました。窓は東西南北に設け、通行人やお隣と目線が合わない高さに配置。ロフトにも小窓を設けて、気持ちよく光と風に満たされる空間を目指しました。

吹抜けと天窓で明るさを確保|大工がつくる大工の家北側の寝室にも天窓を設置|大工がつくる大工の家
左/親世帯は吹抜けと天窓で明るさを確保 右/北側の寝室にも天窓を設置

木のぬくもりを感じながら趣味を楽しみ、誰もがくつろげる空間に

——親世帯の玄関は木製の引戸でとてもステキですね。

鈴木●Kさんの「大工らしい木のぬくもりを感じられる家」という思いに応えました。幅広い掃き出し窓のようなスタイルにしたのは、狭くなりがちな玄関ホールに明るさと中庭との一体感をもたらすため。こうすることで、その奥にあるお父様の音楽室にも光を導けますし、ピアノなどの搬入・搬出がしやすくなります。

玄関は木製の引戸|大工らしい木のぬくもりを感じられる家
親世帯のリビングや玄関は中庭に面して配置し、明るさとプライバシーを両立

——2階の子世帯はスキップフロアになっていますが、その理由は?

鈴木●元々敷地に高低差がありました。嵩上げしてフラットにすることもできますが、ガレージや車の出入りを考えると現実的ではない。それならスキップフロアにしようと。床に高低差が生まれると、空間の区切りにもなりますし。パブリックスペースのLDKとプライベートな寝室などを高低差で緩やかに分けることができます。また、廊下には引戸を設けて、必要に応じて仕切れるように工夫しました。この引戸は壁の中に隠れる設計にしたので、開けていると何もないようにスッキリ。

土地の高低差を生かして空間の区切りとしてスキップフロアに|大工がつくる大工の家個室群のプライバシーを保つ引き戸。上部が開いているので、閉めても光と風が通る|大工がつくる大工の家
左/手前がリビングで、三段上った奥が浴室や寝室など 右/個室群のプライバシーを保つ引き戸。普段は壁の中に入っていて見えない。上部が開いているので、閉めても光と風が通る


<Vol.3 後編へ続く>
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