リノベのコトバ(フランス落とし)
2021年9月28日(火)
「聞いたことあるような気がするけど、なんのことだっけ…?」となりそうなのがこの「フランス落とし」。でも、とても身近なものなので、毎日目にしている人も多いのではないでしょうか。
・単純なつくりだけど、すぐれもの
「扉を閉める時は必ず『フランス落とし』をかけてください」「これってそんな名前だったんだ!」…少し前のSNSで話題になっていたこちら。
両開きドアの片方や親子ドアの子扉を固定する金物のことをこう呼びます。
ドアの小口側に取り付けて、軸棒を床に開けた穴に入れてドアを固定します。
単純なつくりですが、しっかり固定できて実用的なため、広く使われています。
・由来は「フランス窓」から?
気になる名前の由来は、「フランス窓」に取り付けた「落とし金具」だから、との説が主流のようです。
フランス窓は、高さのある両開きの窓のことです。
夏目漱石の小説「虞美人草」にもフランス窓が出てくることから、明治期には日本の洋風建築に取り入れられていたことが分かります。
・「フランス」の名にふさわしいデザインのものも!
公共施設や店舗でも多く使われているだけに、多くの人は飾り気のない金具を思い出すかもしれません。
しかし、アイアンでできたおしゃれなデザインのものもあります。
床に穴を開ける必要がありDIYでは取り付けが大変ですが、リノベーションの際はぜひ参考にしてみてください。