【お気に入りの逸品】M様邸　No.793　～アルテックのヴィンテージテーブル～

新旧の名品に思い出を重ねて

リノベーションの先輩やスタイル工房のスタッフに、お気に入りの逸品をご紹介いただくこちらのコーナー。
コロナでなかなか取材にうかがえない日々が続き、じつに一年ぶりの復活です。
10年前に中古リノベしたおうちを、家族の成長に合わせて再リノベしたM様のお宅を拝見しました。

最初にご紹介いただいたのは、ダイニングテーブル。
グレーがかったブルーの天板で、1950～60年代ごろにつくられたヴィンテージ品とのことです。

アルテック（Artek ）は1935年に設立された、フィンランドを代表する家具ブランド。
建築家アルヴァ・アアルトのデザインによるこのテーブルは現在もとても人気がありますが、つくられているのは白や黒、白木のものだけ。
ブルーリノリウムの天板はかなり珍しく、見つけた時は「これだ！」と思ったそう。
出会いの場所は、長野県にお住まいだった頃によく通っていたカフェhaluta（ハルタ）。
家具・雑貨店も併設のお店で、そのとき座っていたテーブルそのものとペンダント照明を「お買い上げ」。
「今は移転してカフェはなくなってしまったけど、毎日使うたびに、あのお店で過ごした感じが心に蘇るのです」とM様。
幸せな時間ごとおうちに持ち帰り、今も新しい歴史を重ねて続けています。

お隣の白い正方形のテーブルも、ヴィンテージのアルテック。
青い方が1：2の長方形なので、くっつけて使ってもバランスよく、もうひとつ足せば大きな正方形にも。
もちろん模様替えなどで、バラバラに離して置いてもさまになり、使い勝手も◎。
シンプルながら美しいデザインにこのような合理性も備えたところは、まさにArt（芸術）とTechnology（技術）に由来して名付けられた社名のとおりです。