【キッチンリフォーム】マンションならではの制約を解決しつつ、こだわりを実現!
2024年5月14日(火)
マンションでは、梁やパイプスペース(PS)があることで間取りやレイアウトに制約ができることがよくあります。T様のおうちもそのひとつで、約61㎡に5人家族が快適に暮らすために、スペースの有効活用や緻密な動線設計が必要でした。特にこだわったキッチンまわりを中心に、リフォームの体験談をお聞きしてきました。
そう話すT様(妻)。18年前に新築で購入されたマンションは、一人暮らしには広すぎるくらいでしたが、5人家族となると少し不自由も。特に、キッチンの使い勝手や家事動線が気になっていたそうです。
また、子どもたちも大きくなり、女の子と男の子で部屋を分ける年齢に。ちょうど同じマンションで広めの部屋が売りに出されたことで、住み替えも含めて検討し始めました。
「ところが、マンションの値段が思った以上に高騰していて。このエリアでは、購入時のほぼ倍くらいになっていて、これじゃちょっと手が出ないねと話していたところ、仲介の不動産会社に『今の家をリフォームするという手もありますよ』と言われたんです」。
リフォームも手がけるというその不動産会社からプランを出してもらったものの、あまりピンと来なかったT様夫妻。しかしリフォームという手段自体には可能性を感じ、SNSなどでリフォーム・リノベーション会社を調べ始めました。
プラン確定前に子どもたちがレゴでつくった「理想の間取り」。勉強机を並べて勉強しているお人形も!
数社と打合せを重ねるうち、「私たちの話をいちばんよく聞いてくれている」と感じたスタイル工房に依頼することに。
「打合せでは、私たちの話をすごくメモしてくれて、それが次の打合せでプランに反映されてるんです。それが他の会社とは全然違うと感じましたね」と当時を振り返ります。しかも、スタイル工房のなかでもT様が「こんな感じがイイな」と選ぶ事例がほぼ全て阿部プランナーによるものだと判明。
「本当にたまたまだったんですけど『これも、あれも実は僕の担当です』って。指名したとかではないんですが、私たちも阿部さんに担当してもらえたら、良いものができるんじゃないかって」。
「壁付けの方がスペースを広く使えるとは思うのですが、家族のコミュニケーションがとりやすい対面式を希望していました。また、L型は角のところの収納が使いにくくて・・・」。
対面にするにあたり、一番の問題はパイプスペース(PS)。T様のマンションは構造壁沿いではなく専有部分の中央に柱のようにパイプスペースが存在し、ちょうど対面にしたときにカウンターの位置にかかっていたのです。
パイプスペースに合わせるとなると、キッチンの奥行きを途中で切り替えるか、凹ませるなどの加工が必要になります。システムキッチンは横幅のサイズ調整は比較的しやすいのですが、奥行きの切り替えなどには対応していないことがほとんど。
このパイプスペースをどうするか、という観点でキッチン選びを始めたT様。また、マンションにディスポーザー(生ごみ処理機)が付いていたので、ディスポーザー対応のキッチンである必要も。国内メーカーを中心に、いくつかのショールームを家族で訪れました。
キッチンのPSも再現されています!
「ほぼこれで決まりかなぁと決めかけたところで、特注でキッチンを作る事も検討出来ますよ、といわれて」。
オーダーキッチンとして提案されたメーカーは「トヨウラ」。戦後すぐに鋳物の生産からはじまった老舗メーカーで、特にステンレスキッチンの技術力とデザインに定評があります。これは、T様(妻)がステンレスにしたいと話していたことによるもので、さっそく渋谷にある完全予約制のショールームへ。
「僕は最初、ステンレスってどうかな?って思っていたんです。食堂とか給食室みたいなイメージで、家では浮いちゃうんじゃないかって。でも、ショールームに行ったらかっこよさにびっくりしました」とT様(夫)。
「私、実はキッチンの『つなぎ目』の違和感がどうしても気になってしまうんです。今回のリフォームでも、天板のつなぎ目やパイプスペースとのつなぎ目がどうなるかを心配していました。でも、トヨウラのショールームでなめらかで美しいキッチンを見たら、これならキレイに納まりそう、と思ったんです」(妻)。
「水切りカゴを、縦にも横にも取り付けられるようになっているんです。作業スペースも十分にあるため、子どもたちが進んでキッチンに立つようになってくれました」(妻)。
天板とシンクの折れ込みなど、ステンレスのシームレスな納まりはやはりトヨウラならでは。パイプスペースは奥の3面にはキッチンパネルを貼り、T様の希望でマグネットが使える仕様になっています。
コンロ前には壁を立てることも検討しましたが、開放感と使い勝手を重視してオープンに。視線が抜けるため、LDK空間がつながり広がりを感じさせます。
上の女の子2人にはクローゼット付きの子ども部屋を、下の男の子はリビングの一部を仕切れるように建具を設置。洗面室からは寝室を通り抜けてバルコニーに出ることもできるため、家事動線も大幅に短縮されました。
下部を収納にした小上がりの畳コーナーや、カウンター下ニッチなど収納も大活躍。ほかにも見どころがあり過ぎて、紹介しきれないほど。約61㎡の中に家族5人が快適に、楽しく暮らせる住まいが誕生しました。
【Before】
5人分の食事を同時に調理するには不便を感じていた以前のキッチン。
【After】
左:どこから見てもキレイな納まり!カウンター下は子どもたちのミニライブラリーとして活用。
右:床の切り替え部分に入れた真鍮は妻の『つなぎ目』へのこだわり。これによって、さりげない高級感がプラス。
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目次
- 住み替え?それならリフォームしよう!と決意
- 「これなら任せられるかも」リフォーム打合せで築いた信頼関係
- L型キッチンから対面キッチンへリフォーム。カウンターにかかるPSが課題に
- ショールーム巡りでは、ステンレスキッチンの美しさに感動
- ビフォーアフターを拝見!親子でキッチンに立つのが楽しみに
住み替え?それならリフォームしよう!と決意
エリアを変えたくなかったから、今の家を住みやすく
「もともとこのマンションは、夫が独身の頃から住んでいたんです。結婚して3人の子どもたちに恵まれ、上の子ももうすぐ中学校に入学するので、子ども部屋をつくってあげたくて」。そう話すT様(妻)。18年前に新築で購入されたマンションは、一人暮らしには広すぎるくらいでしたが、5人家族となると少し不自由も。特に、キッチンの使い勝手や家事動線が気になっていたそうです。
また、子どもたちも大きくなり、女の子と男の子で部屋を分ける年齢に。ちょうど同じマンションで広めの部屋が売りに出されたことで、住み替えも含めて検討し始めました。
「ところが、マンションの値段が思った以上に高騰していて。このエリアでは、購入時のほぼ倍くらいになっていて、これじゃちょっと手が出ないねと話していたところ、仲介の不動産会社に『今の家をリフォームするという手もありますよ』と言われたんです」。
リフォームも手がけるというその不動産会社からプランを出してもらったものの、あまりピンと来なかったT様夫妻。しかしリフォームという手段自体には可能性を感じ、SNSなどでリフォーム・リノベーション会社を調べ始めました。
プラン確定前に子どもたちがレゴでつくった「理想の間取り」。勉強机を並べて勉強しているお人形も!
「これなら任せられるかも」リフォーム打合せで築いた信頼関係
要望は子ども部屋と家事動線、自然素材を取り入れること
「会社選びで重視したのは、㎡数以上の広がりのあるプランが提案できるかどうかということ。あとは私の好みで木や珪藻土など自然素材を使ったリフォームが得意な会社がいいなって」(妻)。数社と打合せを重ねるうち、「私たちの話をいちばんよく聞いてくれている」と感じたスタイル工房に依頼することに。
「打合せでは、私たちの話をすごくメモしてくれて、それが次の打合せでプランに反映されてるんです。それが他の会社とは全然違うと感じましたね」と当時を振り返ります。しかも、スタイル工房のなかでもT様が「こんな感じがイイな」と選ぶ事例がほぼ全て阿部プランナーによるものだと判明。
「本当にたまたまだったんですけど『これも、あれも実は僕の担当です』って。指名したとかではないんですが、私たちも阿部さんに担当してもらえたら、良いものができるんじゃないかって」。
L型キッチンから対面キッチンへリフォーム。カウンターにかかるPSが課題に
複雑な形状に加え、ディスポーザー対応である必要も
家事動線について、最も気になっていたのがやはりキッチンで、もともとはL型の壁付けレイアウトでした。「壁付けの方がスペースを広く使えるとは思うのですが、家族のコミュニケーションがとりやすい対面式を希望していました。また、L型は角のところの収納が使いにくくて・・・」。
対面にするにあたり、一番の問題はパイプスペース(PS)。T様のマンションは構造壁沿いではなく専有部分の中央に柱のようにパイプスペースが存在し、ちょうど対面にしたときにカウンターの位置にかかっていたのです。
パイプスペースに合わせるとなると、キッチンの奥行きを途中で切り替えるか、凹ませるなどの加工が必要になります。システムキッチンは横幅のサイズ調整は比較的しやすいのですが、奥行きの切り替えなどには対応していないことがほとんど。
このパイプスペースをどうするか、という観点でキッチン選びを始めたT様。また、マンションにディスポーザー(生ごみ処理機)が付いていたので、ディスポーザー対応のキッチンである必要も。国内メーカーを中心に、いくつかのショールームを家族で訪れました。
キッチンのPSも再現されています!
ショールーム巡りでは、ステンレスキッチンの美しさに感動
難しい条件を満たすならば、やはりオーダーメイド
パイプスペースの奥行とディスポーザー対応を満たすキッチンとなると、そこまで多くはありません。そのため、ショールームを巡るうち、徐々に選択肢も絞られてきました。「ほぼこれで決まりかなぁと決めかけたところで、特注でキッチンを作る事も検討出来ますよ、といわれて」。
オーダーキッチンとして提案されたメーカーは「トヨウラ」。戦後すぐに鋳物の生産からはじまった老舗メーカーで、特にステンレスキッチンの技術力とデザインに定評があります。これは、T様(妻)がステンレスにしたいと話していたことによるもので、さっそく渋谷にある完全予約制のショールームへ。
「僕は最初、ステンレスってどうかな?って思っていたんです。食堂とか給食室みたいなイメージで、家では浮いちゃうんじゃないかって。でも、ショールームに行ったらかっこよさにびっくりしました」とT様(夫)。
「私、実はキッチンの『つなぎ目』の違和感がどうしても気になってしまうんです。今回のリフォームでも、天板のつなぎ目やパイプスペースとのつなぎ目がどうなるかを心配していました。でも、トヨウラのショールームでなめらかで美しいキッチンを見たら、これならキレイに納まりそう、と思ったんです」(妻)。
ビフォーアフターを拝見!親子でキッチンに立つのが楽しみに
「前よりもお手伝いをしてくれるようになりました」
完成したのは、パイプスペースを境に奥にコンロ、手前にシンクを配したペニンシュラキッチン。上から見ると、太字のLのようなかたちで、シンクもL字型になっている点が特徴的です。「水切りカゴを、縦にも横にも取り付けられるようになっているんです。作業スペースも十分にあるため、子どもたちが進んでキッチンに立つようになってくれました」(妻)。
天板とシンクの折れ込みなど、ステンレスのシームレスな納まりはやはりトヨウラならでは。パイプスペースは奥の3面にはキッチンパネルを貼り、T様の希望でマグネットが使える仕様になっています。
コンロ前には壁を立てることも検討しましたが、開放感と使い勝手を重視してオープンに。視線が抜けるため、LDK空間がつながり広がりを感じさせます。
上の女の子2人にはクローゼット付きの子ども部屋を、下の男の子はリビングの一部を仕切れるように建具を設置。洗面室からは寝室を通り抜けてバルコニーに出ることもできるため、家事動線も大幅に短縮されました。
下部を収納にした小上がりの畳コーナーや、カウンター下ニッチなど収納も大活躍。ほかにも見どころがあり過ぎて、紹介しきれないほど。約61㎡の中に家族5人が快適に、楽しく暮らせる住まいが誕生しました。
【Before】
5人分の食事を同時に調理するには不便を感じていた以前のキッチン。
【After】
左:どこから見てもキレイな納まり!カウンター下は子どもたちのミニライブラリーとして活用。
右:床の切り替え部分に入れた真鍮は妻の『つなぎ目』へのこだわり。これによって、さりげない高級感がプラス。