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【プランナー監修】現地調査ってどんなことをするの?何のために、何を見るの?

2024年5月21日(火)
リフォームやリノベーションの前に必ずおこなう「現地調査」。「現調」と略すこともありますが、具体的には何をしているのでしょうか?また、現地調査で気をつけるべきポイントはあるのでしょうか?プランナーに聞いてきました!

お話を伺ったのは・・・


チーフプランナー 渡辺ノリエ
二級建築士、スタイル工房チーフプランナー。
マンション、ツーバイや築古の戸建てなど、難易度の高いリノベーションにも数多く携わる。
お客様やメンバーと共に心地の良い暮らしを導き出す。




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目次

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Q1. 現地調査をするタイミングはいつ?誰がするの?

A1. 最初の現地調査は、プランニングの前におこないます


「第1回目の打ち合せで、いま困っていることやご要望などをしっかりお聞きし、その上でプランや見積もりを作成するために現地にお伺いします。プラン作成前に、もととなる既存図作成も必要ですし、床や壁の構成や設備配管のルートなども調査します。

最初の現地調査はプランナーと設計担当、工事にかかる費用や見積もりをつくる積算担当者など3~4人で訪問することが多いですね。最初の要望をもとに、現調で調べるポイントなどもあらかじめ打合せしておき、場所ごとにレーザー計測器による計測や、写真撮影をします」。

 

「計測データをもとに既存の図面をつくり、プランの提案と見積りを作成。プランや予算がマッチしたら、プラン契約へとすすんでいきます。その後着工に向けて、具体的な設計もスタートします。
設計の段階で工事の内容や建物の状況に応じて再度現地調査をする場合もありますが、工事の請負契約の前には必ず現場監理の監督と工事の業者さんも参加しての業者現調も行っています」。

戸建ての場合はまた別に耐震診断調査などをおこなうことも。
現地調査って、何度もするんですね!

 

Q2. 現地調査では、家のどこをチェックするの?

A2. 図面通りかをチェックしたのち、図面にない情報も把握します


「図面がある場合はその通りになっているかどうかをまず計測。改めて既存図面を作成します。平面図では分からない窓や天井の高さなど、縦空間も測って把握をします。あとは建物の傷み具合や、要望に合わせて床や排水の位置などを実際に見て、確認・記録しています」。

現地調査では、主には次のような点を確認しています。

・撤去できる壁、できない壁(図面からある程度判断できるものの、改めて現地で確認)
・排水や換気扇の位置(レンジフードはどこに抜けているかなど、外に開けた穴の位置と状態)
・建物はどれくらい老朽化しているか(戸建ての場合は基礎や外壁のクラックなど)
・マンションでは床の下地の状況(置床か直床かどうか) 戸建の場合も床下の状況や断熱材の有無
・設備の配管ルートや給湯器の位置、換気環境など
・窓からの採光や風の抜け方、眺望や近隣環境など(戸建ての場合はご近所の窓との位置関係なども)

「マンションの場合、直床式であればキッチンなどを動かすときに配管のために床を上げる必要があります。プランに大きく関わる部分なので、床の状態は必ずチェックしています。お風呂などを移動する場合も同じです。

その他には、置きたい家具が決まっていればそのサイズも測っておき、暮らしのイメージを感じられるよう家具を配置したプランを提案していますよ」。



 

Q3. 現地調査って、どれくらいの時間がかかるの?

A3. だいたい1.5時間ほどで、戸建ての方が長めの傾向が


「建物の規模にもよりますが、かかる時間は平均で1時間半ほどです。階段があったり、外壁や基礎なども確認する必要のある戸建ての方が、マンションよりも少し長くなるかもしれませんね」。

住んでいる家のリノベーションではなく、中古購入の場合は現地調査に立ち会った方が良いのでしょうか?

「必須ではありません。でも、もしいらっしゃっていただけるならプランナーとしては嬉しいです。現場で暮らしのイメージもしやすいし、ヒアリングでは出てこなかったご要望が聞けることもあるので。もちろん、その場で気になることなども質問していただけます」。

 

Q4. 中古購入リノベの場合、購入前に調査できる?

A4. スケジュール調整が難しい場合も。事前に、見るポイントのアドバイスを


気になるのが、購入前の中古物件の場合。内見に付き合ってもらって現地調査って可能なのでしょうか?

「内見の同行は、購入意思決定のタイミングのことを考えると、スケジュール調整が難しい場合が多くあります。
図面や写真などの資料をできるだけ集めて、リフォーム会社に提供し、アドバイスを受けるのがよいでしょう。物件の内見時に見るべきポイントについて、事前にリフォーム会社にアドバイスを受けておくのもよい方法です。

物件購入申し込みの後であれば詳細な図面を入手することが可能な場合が多く、その図面をもとに、現地調査ができれば、具体的なプランの検討や、お見積が可能になります」。

 

Q5. 住んでいる家の現地調査で、片付けは必要?

A5. いいえ、普段の暮らしのままでお願いします


「住みながらのリフォームだと、私たちが伺うということでお掃除したり片付けたりしてくださるお客様も多いのですが、なるべく普段通りの状態を拝見したいです。モノが床に出しっぱなしになっているのであれば『収納が足りていないんだな』など、現状の課題がはっきりして、プランに反映しやすくなるので」。

おうちの現在の状態を見ながら、場所ごとに叶えたい過ごし方や、「片付かない」「家事がしづらい」「暗い」「寒い」などの困りごともお聞きします。

使いたい家具や調理家電、新調しようと思っているアイテムなどもヒアリング。お客様と話し合いながら『ココはこういう風に使っても面白いかも』など、その場でもアイデアを出したり、提案して反応を見ながらプランを固めていくこともよくあるそうです。



 

まとめ

「何人も来てくれて、こんな細かいところまで測るの⁉ってびっくりしました」。リフォーム後にお話を聞くと、こうおっしゃるお客様も多い現地調査。派手さはありませんが、リフォームに欠かせない大切な基本工程です。

また、現地調査では、既存の設備や建具が再利用できるかどうかの判断もしてもらえます。もし残したいものがある場合は早めに伝えましょう。「処分するしかないかな」とあきらめていたけど、プランナーと話すうちに愛着や思い出がよみがえって……なんてこともあるかもしれません。
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