【リノベ会社のマネージャー監修】少しの工事で住みやすく!部分リフォームとは?
2024年10月22日(火)
日々の暮らしで感じるおうちに対する不便や不満、部分リフォームで解決しませんか?造作で収納力をアップしたり、部屋を仕切って個室をつくったり、クロスやタイルでインテリアを刷新したり・・・そんな部分リフォームのコツと事例を、リフォームのプロに聞いてきました。
お話を伺ったのは・・・
マネージャー 楢崎
インテリアコーディネーター
リノベーション業務に携わって18年。
幅広い知識と深い思いやりで、新人教育から円滑な組織運営までを担う、社内のムードメーカー的存在!
「多いのは、子どもが成長して子ども部屋をつくってあげたいというご依頼ですね。それまで家族みんなで寝ていたちょっと広めの寝室を仕切って子ども部屋を複数つくったり。スペースの有効活用のために、デスクや本棚を造作することもありますね」(楢崎、以下同)。
他に、アウトドアグッズなどの収納のために玄関側の居室スペースを使って土間収納をつくったり、廊下や階段ホールのスペースを使ってファミリークローゼットをつくったり。収納によってお家全体がスッキリと片付きやすくなります。
もちろん水まわりの老朽化にともなう設備交換も部分リフォームのひとつ。設備を入れ替える際に壁や床材を変えたり、向きを変えて動きやすい家事動線をつくるのもオススメ。使う設備や部材にもよりますが、だいたい100〜500万程度の工事が該当します。
・模様替え以上、リノベーション未満で住みながら工事できる可能性が高い
・少しの範囲のリフォームでもおうちの使い勝手がかなり変わる
・予算や自分の都合に合わせて部分リフォームを複数回することも可能
「お金がたまったら次は洗面をやろう!」とちょこちょこリフォームする人は意外と多いそうです。
◆デメリット
・工事する場所の荷物は移動してもらう必要がある
・既存と新しくした部分で見た目の差が出てしまう場合がある
・部分リフォームのつもりでも、状況によっては追加工事が必要なことも
荷物については、他の部屋に詰め込んだり、トランクルームを借りる人も。住みながらの工事といっても、いつも通りに暮らせるわけではないことは心に留めておきましょう。デメリットについては、次の項で注意点としてもう少し詳しく解説します。
それなりに大きな音がでる作業もあるため、おうちでのお仕事には支障が出ることも。ペットもどこかの部屋にでじっとしてもらっているか、ペットホテルを利用しましょう。
「また、部分工事になることで、トータルコーディネートが難しい場合もあります。扉や床材なども、既存のものは廃番になっていたり、同じものでも経年で色や質感が変わっているため、馴染ませるには工夫が必要なんです。
例えば収納の中など目立たない場所から床を移植して、収納の中はフロアタイル張りにしたり。無垢の木を既存に似せて塗装することもあります。
また、デメリットの項にも挙げましたが、キッチン交換だけのつもりでもいざ撤去してみると想定外に床が傷んでいたり、雨漏りやクラックが発見されて追加工事が必要になるケースがあります。
食洗器を新たに入れたり、ガスからIHクッキングヒーターに替える場合は電気工事が必要なことも多いもの。部分リフォームに限った話ではありませんが、予算は余裕をみておくのがオススメです」
それでは、マンションと戸建て、それぞれの部分リフォームの事例を見てみましょう。
その後生まれた2人の子どもたちのために主寝室を仕切り、子ども部屋をつくることにしました。
こちらがそれぞれの部屋で、2段ベッドでスペースを有効活用し、室内窓でつなげています。
壁の色は子どもたちが選び、家族でDIY塗装したそう。
ほかにも、ワークスペースにクローゼットを造作し、洗面室やトイレを部分リフォームしました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_k128.html
こちらは「本を収納しながらゆったりと読書も楽しめるスペースを作りたい」とヌックをつくった例。
ヌックは小上がりになっており、床下には大型の荷物も収納できます。
カーブを描く壁で一部を囲み、ほどよいこもり感もある読書スペースに。
天井部分はリビングと同じ木目のクロスで仕上げ、もともとあった天井の段差が気にならないようにしました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_m90.html
子どもたちの部活道具など、玄関まわりの収納不足に悩んでいたというご家族。
シューズクローゼットも検討しましたが、個室の数を増やすことを優先し、廊下の壁面をフル活用することに。
廊下から階段下までの壁一面に、家族みんなの靴や荷物が納まるオープン棚を造作。
乱雑になりがちだった玄関がいつもスッキリと片付き、気持ちよく過ごせるようになりました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_m85.html
ご実家の一室を鍼灸院として使うために部分リフォームした例です。
畳敷きだった床はフローリングに替えつつ、とてもキレイに残っていた雪見障子を再利用。
お客様を癒すのにふさわしい、穏やかな和モダン空間をつくり上げました。
ほかに、2階も2部屋をまとめてゆったりとしたリビングに。
腰窓の下に本棚も造作し、お隣りの寝室と室内窓でゆるくつなげました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_y76.html
お話を伺ったのは・・・
マネージャー 楢崎
インテリアコーディネーター
リノベーション業務に携わって18年。
幅広い知識と深い思いやりで、新人教育から円滑な組織運営までを担う、社内のムードメーカー的存在!
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目次
部分リフォームってどんなことができるの?
「スペースを有効活用して個室や収納がつくれます!」
「間取りを変えるために基本の骨組みだけにすることをスケルトン工事といいますが、その逆で、スケルトン状態にせずに1か所〜2、3カ所だけ工事することを部分リフォームと呼んでいます」と楢崎マネージャー。「多いのは、子どもが成長して子ども部屋をつくってあげたいというご依頼ですね。それまで家族みんなで寝ていたちょっと広めの寝室を仕切って子ども部屋を複数つくったり。スペースの有効活用のために、デスクや本棚を造作することもありますね」(楢崎、以下同)。
他に、アウトドアグッズなどの収納のために玄関側の居室スペースを使って土間収納をつくったり、廊下や階段ホールのスペースを使ってファミリークローゼットをつくったり。収納によってお家全体がスッキリと片付きやすくなります。
もちろん水まわりの老朽化にともなう設備交換も部分リフォームのひとつ。設備を入れ替える際に壁や床材を変えたり、向きを変えて動きやすい家事動線をつくるのもオススメ。使う設備や部材にもよりますが、だいたい100〜500万程度の工事が該当します。
部分リフォームのメリット・デメリットは?
◆メリット・模様替え以上、リノベーション未満で住みながら工事できる可能性が高い
・少しの範囲のリフォームでもおうちの使い勝手がかなり変わる
・予算や自分の都合に合わせて部分リフォームを複数回することも可能
「お金がたまったら次は洗面をやろう!」とちょこちょこリフォームする人は意外と多いそうです。
◆デメリット
・工事する場所の荷物は移動してもらう必要がある
・既存と新しくした部分で見た目の差が出てしまう場合がある
・部分リフォームのつもりでも、状況によっては追加工事が必要なことも
荷物については、他の部屋に詰め込んだり、トランクルームを借りる人も。住みながらの工事といっても、いつも通りに暮らせるわけではないことは心に留めておきましょう。デメリットについては、次の項で注意点としてもう少し詳しく解説します。
住みながらの工事が多い部分リフォームの注意点
「工事中は職人も出入りし、大きな音が出る作業もあります」
「部分リフォームといっても、ちょこちょこっと簡単にできるものとは限りません」と楢崎マネージャー。工事中は職人も出入りし、搬入などで通る廊下などにも養生ビニールが張られます。それなりに大きな音がでる作業もあるため、おうちでのお仕事には支障が出ることも。ペットもどこかの部屋にでじっとしてもらっているか、ペットホテルを利用しましょう。
「また、部分工事になることで、トータルコーディネートが難しい場合もあります。扉や床材なども、既存のものは廃番になっていたり、同じものでも経年で色や質感が変わっているため、馴染ませるには工夫が必要なんです。
例えば収納の中など目立たない場所から床を移植して、収納の中はフロアタイル張りにしたり。無垢の木を既存に似せて塗装することもあります。
また、デメリットの項にも挙げましたが、キッチン交換だけのつもりでもいざ撤去してみると想定外に床が傷んでいたり、雨漏りやクラックが発見されて追加工事が必要になるケースがあります。
食洗器を新たに入れたり、ガスからIHクッキングヒーターに替える場合は電気工事が必要なことも多いもの。部分リフォームに限った話ではありませんが、予算は余裕をみておくのがオススメです」
それでは、マンションと戸建て、それぞれの部分リフォームの事例を見てみましょう。
部分リフォームの事例|マンション編
寝室を分けて子ども部屋ふたつに|対象面積 約26㎡
2009年に全面リフォームをしたメゾネットタイプのマンション。その後生まれた2人の子どもたちのために主寝室を仕切り、子ども部屋をつくることにしました。
こちらがそれぞれの部屋で、2段ベッドでスペースを有効活用し、室内窓でつなげています。
壁の色は子どもたちが選び、家族でDIY塗装したそう。
ほかにも、ワークスペースにクローゼットを造作し、洗面室やトイレを部分リフォームしました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_k128.html
リビングの一角にライブラリーヌックを新設|対象面積 約3㎡
こちらは「本を収納しながらゆったりと読書も楽しめるスペースを作りたい」とヌックをつくった例。
ヌックは小上がりになっており、床下には大型の荷物も収納できます。
カーブを描く壁で一部を囲み、ほどよいこもり感もある読書スペースに。
天井部分はリビングと同じ木目のクロスで仕上げ、もともとあった天井の段差が気にならないようにしました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_m90.html
部分リフォームの事例|戸建て編
廊下の壁一面に棚を造作してスッキリ|対象面積 約27㎡
子どもたちの部活道具など、玄関まわりの収納不足に悩んでいたというご家族。
シューズクローゼットも検討しましたが、個室の数を増やすことを優先し、廊下の壁面をフル活用することに。
廊下から階段下までの壁一面に、家族みんなの靴や荷物が納まるオープン棚を造作。
乱雑になりがちだった玄関がいつもスッキリと片付き、気持ちよく過ごせるようになりました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_m85.html
和室一室を鍼灸院の施術室に|対象面積 約13㎡
ご実家の一室を鍼灸院として使うために部分リフォームした例です。
畳敷きだった床はフローリングに替えつつ、とてもキレイに残っていた雪見障子を再利用。
お客様を癒すのにふさわしい、穏やかな和モダン空間をつくり上げました。
ほかに、2階も2部屋をまとめてゆったりとしたリビングに。
腰窓の下に本棚も造作し、お隣りの寝室と室内窓でゆるくつなげました。
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_y76.html