【プランナー監修】リフォームで迷いがちな床の色。選び方やトレンドが知りたい!
2024年11月5日(火)
リフォームの打ち合わせの早い段階で迫られる大きな選択肢のひとつに「床の色」があります。なんとなくフローリングでと思っていても、選べる床材は無限に思えるほどたくさんあって、いざ決めるときに迷ってしまいそう!そこで、スタイル工房のプランナーに、床の色を選ぶときのポイントや最近人気の床材などを教えてもらいました。
お話を伺ったのは・・・
チーフプランナー 渡辺ノリエ
二級建築士、スタイル工房チーフプランナー。
マンション、ツーバイや築古の戸建てなど、難易度の高いリノベーションにも数多く携わる。
お客様やメンバーと共に心地の良い暮らしを導き出す。
「床は面積が大きいため、最初に決める人がほとんどですね。床の色が決まることで、壁や建具などの色もある程度絞られてくるので、インテリアは床で決まるといっても過言ではないほど。
逆に、床が決まっていないうちは、最初にこちらからご提案するプラン図などは、特に指定がない限り明るめの中間色にしていますね。中間色は、空間のイメージに与える影響が小さいので」(渡辺 以下同)。
中間色として代表的なものが、無色のオイル塗装を施したオーク無垢材の色。クセがないためどんなインテリアにも合いやすく、人気の高い床材です。もちろん塗装で色は変えられますし、既製品のバリエーションも豊富に揃います。中間色よりも薄い色、濃い色の特徴にはそれぞれどんなものがあるのでしょうか?
床:オーク無垢フローリング
なんとなく気分が落ち込むんです・・・と言っていたお客様が、床の色を淡くすることで『気分が明るくなりました!』とおっしゃることもあるのだとか。しかし一方で、床の色が明るいと落ちた髪の毛が目立つというデメリットがあります。それでは濃い色はどうでしょうか?
「ウォルナット系のフローリングに代表されるダーク色の床は、シックで高級なイメージを与えてくれます。もう少し温かみを加えたいときは赤味のあるチェリーなどもいいですね。アンティークの重厚な家具をお持ちのおうちにもぴったりです」
デメリットとしては、狭い部屋に採用すると圧迫感が出てしまう可能性があること、ホコリやペットの毛、キズが目立ちやすいことがあります。メリットとデメリット、それぞれ表裏一体といえますね。
床:ブラックウォルナット
「まず、空間の広さと明るさがあります。先ほどもお伝えした通り、狭い空間には明るめの床を選ぶことで広く見せることができます。
次に、置きたい家具を考えます。すでにお持ちの家具があれば、それに似合う色の床は絞られます。モダン系の家具なら白やグレーなどの無彩色か明るめのナチュラル色、アンティークなら中間色からダークな木の色が馴染みやすいです。現地調査の時に拝見しますので、こちらからもご提案させていただきますね」
また、見た目だけでなく自身の生活スタイルに合うものを選んで、と渡辺プランナー。忙しくてなかなかマメにお掃除できないかも、という場合は汚れの目立ちにくい色を選ぶことでストレスを減らせそうです。
「床見本はほとんどが手にとれる大きさ。床に貼って広い面積で見た時はサンプルよりワントーン明るく見えるので注意が必要です。サンプルよりも少し濃いかな?という色を選ぶくらいでもいいかもしれません。
また、事例写真についても、撮り方やその時の明るさによって床の色の濃さが変わります。同じ床材を採用している事例をいくつか確認することでイメージがつかみやすくなります」
無垢材の床は経年変化で色が変わり、だんだん深みをおびてきます。その程度は日当たりなど環境によって変わりますが、もし興味があるなら事例の「OB訪問」のページを参考にしてみてください。リフォーム後数年が経過したおうちの様子を見ることができます。
床:レッドパイン
左:リノベーション当時 右:6年後
https://www.stylekoubou.com/blog/?contentCategory=187
「以前はオイル塗装した無垢材の床の人気が圧倒的でしたが、最近は無垢にこだわらない方も多いように思います。例えばフロアタイルは、水まわりだけの採用から、ダイニングなどに使う例が増えていますね。
色やデザインのバリエーションが豊富なことやお掃除のしやすさ、床暖房への対応など、とにかく使い勝手の良さが特徴のフロアタイル。色はグレイッシュカラーが人気で、汚れも目立ちにくく、空間に統一感が生まれます」
グレーの人気は床だけでなく、クロスも最近は白にとって代わりつつあるそう。床も壁もさまざまなトーンのグレーが各メーカーに揃っているので、気に入るものが見つかりそうです。
DK床:フロアタイル
お話を伺ったのは・・・
チーフプランナー 渡辺ノリエ
二級建築士、スタイル工房チーフプランナー。
マンション、ツーバイや築古の戸建てなど、難易度の高いリノベーションにも数多く携わる。
お客様やメンバーと共に心地の良い暮らしを導き出す。
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目次
- 「インテリアは床で決まる」といっても言い過ぎじゃない!
- 淡い色と濃い色の床、それぞれのメリット・デメリットは?
- リフォームするときの床の色の選び方|手持ちの家具との相性や実用性も考えて
- 床材のサンプルや実例の床をリフォームでマネするときのポイントは?
- 床の色の最近のリフォームのトレンドや、フローリング以外の床材は?
- まとめ
「インテリアは床で決まる」といっても言い過ぎじゃない!
「面積の大きな床は、空間のイメージを左右します」
設備や内装など、とにかく決めることの多いリフォーム。なかでも床の色は最初に決めることが多いんです、と渡辺プランナー。「床は面積が大きいため、最初に決める人がほとんどですね。床の色が決まることで、壁や建具などの色もある程度絞られてくるので、インテリアは床で決まるといっても過言ではないほど。
逆に、床が決まっていないうちは、最初にこちらからご提案するプラン図などは、特に指定がない限り明るめの中間色にしていますね。中間色は、空間のイメージに与える影響が小さいので」(渡辺 以下同)。
中間色として代表的なものが、無色のオイル塗装を施したオーク無垢材の色。クセがないためどんなインテリアにも合いやすく、人気の高い床材です。もちろん塗装で色は変えられますし、既製品のバリエーションも豊富に揃います。中間色よりも薄い色、濃い色の特徴にはそれぞれどんなものがあるのでしょうか?
床:オーク無垢フローリング
淡い色と濃い色の床、それぞれのメリット・デメリットは?
床の色によって、空間の広さや明るさが全く違って見える!
「淡い色を使うメリットとしてよく知られているのが、空間を広く見せる効果です。光が反射することで明るくもなるので、北側のコンパクトなお部屋などには白っぽい床を提案することが多いです。マンションだと玄関横によくある、共有廊下側に腰高窓が一つしかない個室などですね」なんとなく気分が落ち込むんです・・・と言っていたお客様が、床の色を淡くすることで『気分が明るくなりました!』とおっしゃることもあるのだとか。しかし一方で、床の色が明るいと落ちた髪の毛が目立つというデメリットがあります。それでは濃い色はどうでしょうか?
「ウォルナット系のフローリングに代表されるダーク色の床は、シックで高級なイメージを与えてくれます。もう少し温かみを加えたいときは赤味のあるチェリーなどもいいですね。アンティークの重厚な家具をお持ちのおうちにもぴったりです」
デメリットとしては、狭い部屋に採用すると圧迫感が出てしまう可能性があること、ホコリやペットの毛、キズが目立ちやすいことがあります。メリットとデメリット、それぞれ表裏一体といえますね。
床:ブラックウォルナット
リフォームするときの床の色の選び方|手持ちの家具との相性や実用性も考えて
「見た目はもちろん、自身のライフスタイルに合うものを」
それでは実際に床の色を選ぶときの判断基準は、どのようなポイントで考えればよいのでしょうか。「まず、空間の広さと明るさがあります。先ほどもお伝えした通り、狭い空間には明るめの床を選ぶことで広く見せることができます。
次に、置きたい家具を考えます。すでにお持ちの家具があれば、それに似合う色の床は絞られます。モダン系の家具なら白やグレーなどの無彩色か明るめのナチュラル色、アンティークなら中間色からダークな木の色が馴染みやすいです。現地調査の時に拝見しますので、こちらからもご提案させていただきますね」
また、見た目だけでなく自身の生活スタイルに合うものを選んで、と渡辺プランナー。忙しくてなかなかマメにお掃除できないかも、という場合は汚れの目立ちにくい色を選ぶことでストレスを減らせそうです。
床材のサンプルや実例の床をリフォームでマネするときのポイントは?
「サンプルと実際に床に敷いたときで、見え方はかなり違います」
フローリングの床材はサンプルを取り寄せて確認することもできます。しかし、実際に床に貼るとサンプルそのままのイメージにはまずならないのだそう。「床見本はほとんどが手にとれる大きさ。床に貼って広い面積で見た時はサンプルよりワントーン明るく見えるので注意が必要です。サンプルよりも少し濃いかな?という色を選ぶくらいでもいいかもしれません。
また、事例写真についても、撮り方やその時の明るさによって床の色の濃さが変わります。同じ床材を採用している事例をいくつか確認することでイメージがつかみやすくなります」
無垢材の床は経年変化で色が変わり、だんだん深みをおびてきます。その程度は日当たりなど環境によって変わりますが、もし興味があるなら事例の「OB訪問」のページを参考にしてみてください。リフォーム後数年が経過したおうちの様子を見ることができます。
床:レッドパイン
左:リノベーション当時 右:6年後
https://www.stylekoubou.com/blog/?contentCategory=187
床の色の最近のリフォームのトレンドや、フローリング以外の床材は?
「最近はダイニングにフロアタイルを選ぶ方も増加中」
最後に床のトレンドをお聞きしました。最近人気の高い床はどんなものでしょうか?「以前はオイル塗装した無垢材の床の人気が圧倒的でしたが、最近は無垢にこだわらない方も多いように思います。例えばフロアタイルは、水まわりだけの採用から、ダイニングなどに使う例が増えていますね。
色やデザインのバリエーションが豊富なことやお掃除のしやすさ、床暖房への対応など、とにかく使い勝手の良さが特徴のフロアタイル。色はグレイッシュカラーが人気で、汚れも目立ちにくく、空間に統一感が生まれます」
グレーの人気は床だけでなく、クロスも最近は白にとって代わりつつあるそう。床も壁もさまざまなトーンのグレーが各メーカーに揃っているので、気に入るものが見つかりそうです。
DK床:フロアタイル