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【断熱工事】グラスウール

2017年5月2日(火)
工事部の大石です。
今回は断熱工事の中で使用することの多いグラスウールという断熱材の施工についてご紹介します。
グラスウールはリサイクルガラスなどを高温で溶かして細かい繊維状にした断熱材です。コストパフォーマンスに優れていることから広く使用されていますが、施工時には正しい方法で施工することがとても重要です。
 
断熱材を施工する際に最も重要なのは断熱材と断熱材を隙間なく詰めることです。少しでも隙間を作ってしまうとそこから冷気が入り、結露の原因になってしまうからです。
床・壁・天井それぞれに隙間なく断熱材を敷き詰めたとしても床と壁、壁と天井のつなぎ目に隙間ができてそこから冷気が侵入し、断熱材の効果が減ってしまいます。また、室内との温度差により壁内部で結露が発生し、カビや白蟻などの要因となってしまうこともあります。
そこでポイントとなるのが「気流止め」という施工です。床・壁・天井のつなぎ目にも隙間が出来ないよう桟木とグラスウールを入れ込み、防湿フィルムや気密テープなどでしっかりふさぎます。隙間なく一体になった断熱材がみかんの皮のように家全体を包み込み安定した温熱環境を作り出します。

リフォーム・リノベーションの工事|断熱 気流止め

では、実際の気流止め施工についてご紹介します。
ポイントは、グラスウールをくるんでいる防湿フィルムの使い方です。
スタイル工房で使っているグラスウールは防湿ポリエチレンフィルムにくるまれており、そのフィルムの端には耳があります。
この耳を柱や間柱など構造体に留めつけて、石膏ボードで押さえ込み壁内部に室内で発生する湿気が入らないように食い止めます。
リフォーム・リノベーションの工事|グラスウール

壁や床との取り合い部分では、床と壁の断熱材との間に小さく切った断熱材を入れ込み、その上からフィルムの耳を床に留めつけて、通気を完全にふさぎます。
リフォーム・リノベーションの工事|断熱工事 グラスウール

壁と天井とのつなぎ目部分は、壁の断熱材を天井の断熱材より上までのばし、先行して留めることで、天井の断熱材と一体化させます。
実際の断熱材施工の様子。天井より上に断熱材を貼り伸ばして施工しています。
リフォーム・リノベーションの工事|断熱工事 グラスウール


とは言いましてもリフォーム工事の場合、上記のように施工できるのは全面スケルトン改修のような大型工事の時だけで、部分改修工事の場合はなかなかそこまで出来ないのが現実です。
また、その家の構造種別や築年数によっても性能は本当にばらばらで、快適度の感じ方もひとそれぞれ千差万別なので、とても難しいのです。
そこで、部屋単位で気密性を高めたり、床下からの冷気の進入だけは防ぐために気流止めを入れたりとリフォームの内容によっていろいろと工夫をしています。

スタイル工房のプランナーはご希望のリフォーム内容によって、どんな方法でどの程度断熱性能をアップしていくのか、それぞれの家ごとに考え、ご提案しています。
施工精度がそのプランの実現に大きく影響するため、断熱の「正しい知識」と「施工」がとても重要なのです。工事部としても施工に際してとても気を使う部分でもあります。
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