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「良い物件が見つからない!」迷ったらまずは“避けるべき条件”を知っておこう

2025年03月25日(火)

中古物件探しで最初にするのが、住まいの希望条件を挙げること。しかし、全ての希望に当てはまる良い物件はなかなか見つからず、優先順位を入れ替えるうちに混乱してしまうケースもよくあります。迷ったときは消去法!ということで今回は、「こんな物件は避けた方が良い」条件を不動産のプロに聞いてきました。

お話を伺ったのは・・・

株式会社サムタイムズ 代表取締役 足立 淳
スタイル工房 ワンストップリノベーション物件探しのパートナー
「中古を買ってリノベ」最初に知っておきたい基礎知識講座/講師

人々がもっと自由に、自分のライフスタイルに合った住まいを選択し、実現できる世界をつくる。
自身でも築35年のヴィンテージマンションの購入とリノベーションを経験。

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目次

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そもそも“良い物件”ってどういうもの?定義は?

“良い”は人それぞれ。でも、“避けた方がいい”条件は共通

“良い物件”とひとことでいっても、“良い”の定義は人それぞれです。たとえば、小さくても資産性の高い物件、自分達で好きなようにリノベーションやDIYが楽しめる物件、駅から遠くても広い物件、自然が満喫できる物件など……。

もし全員が同じ条件の住まいを希望すれば、街づくりや経済は成り立ちません。住まい選びは、バリエーションがたくさんあるからこそワクワクするし、楽しい街が作られていくのではないでしょうか。

しかし、希望の条件は人それぞれでも、“避けた方がいい物件”の条件は共通しています。もし候補が複数あって迷ったら、以下のような物件は外してから検討することをおすすめします。

 

 

条件① 資産価値が急激に下がるリスクがある物件

住まいはこれからの人生を心地よく幸せに過ごすための拠点。資産価値ばかりを意識して、幸せのための利用価値を考えずに物件を選ぶのは本末転倒です。

しかしそうはいっても、たとえば5,000万円で購入した住まいが10年後、2,000万円でしか売れなくなってしまっ
たらライフプランが大きく狂ってしまうことも事実。住み替えを検討したくても、売却金額が住宅ローンの残債を下回り、売る事すらできないといった状況におちいる可能性もあります。

そのため、ある程度は資産価値が維持できる条件を満たしている物件を選ぶ必要があるのです。具体的には、次のような条件に当てはまる物件は避けるべきといえます。

 

違法建築(違反建築物・既存不適格建築物)

中古の戸建て物件で多いのですが、接道条件を満たしていなかったり、容積率や建ぺい率などをオーバーして建てられているような物件です。このような物件は、実は不動産ポータルサイトにもたくさん掲載されているため要注意です。

建築当時は法規にのっとって建てられていても、その後の法改正で適合しなくなってしまった「既存不適格建築物」も同じで、その後の法改正で適合しなくなってしまった「既存不適格建築物」も、建て替える際に制約が出てしまったり、住宅ローンの審査に影響してしまうといったリスクがあるので、要注意です。

このような物件は価格が非常に安く設定されていることが多いので、周辺相場よりも価格が極端に安い物件は必ずその原因を確認するようにしましょう。

 

旧耐震基準時代に建てられた物件

1981年5月31日以前に建築確認申請がされた物件のことを一般的に「旧耐震基準」物件といいます。近年、金融機関の住宅ローンの審査基準が非常に厳しくなりつつあり、このような物件はローンの審査がかなり通りづらくなっています。

今はローンが通ったとしても、将来はどこの金融機関も「旧耐震基準は審査NG」となってしまうリスクがあります。そうなると、次に買う人にとっては「ローンが組めない物件」になるため、売却がしづらくなります。

 

土砂災害警戒区域など安全性の低い物件

近年、想像もできないような自然災害が世界的に頻発しています。豪雨や台風はもちろん、2044年までに70%の確率で発生するといわれている首都直下地震など、自然災害のリスクは年々高まっています。

土砂災害警戒区域や急傾斜地崩壊危険区域、洪水時の浸水の可能性の高いエリア、液状化のリスクのあるエリアなど、危険性の高いエリアは首都圏でも意外と多いものです。

もし災害によって具体的な被害を受けたら、売却時には“重要事項”として、次の買主にどんな被害があったか説明する義務が発生します。つまり、資産価値に大きな影響を及ぼすリスクがあるのです。

 

 

条件② 日々の生活で大きな不便を感じる物件

住まいを購入する時には、駅からの距離や広さ、価格など、具体的に数値で表せるスペックで物件を選びがちです。しかし、日々の生活の利便性は見落とされることが多く、毎日のことなので、結果として大きなストレスにつながってしまいます。具体的には次のようなことが挙げられます。

 

駅までのルートが非常に不便

最寄駅からの距離や分数は不動産ポータルサイトや物件資料にも記載されているので、ほとんどの方が把握されています。しかし、駅までの “ルートの質” を見落としている方は多いです。

不誠実な不動産会社だと、車で現地に案内するときに、悪いルートがお客様にバレないような道を選ぶことも。駅からの道に急な坂道や階段があったり、開かずの踏切があったりと、通勤や通学時に大きなストレスを感じる物件は避けるべきです。

 

スーパーが遠くて不便

ネットショッピングが発達してきたとはいえ、日々のお買い物は近所のスーパーでという方は多いと思います。スーパーが近いと思っていたら、実際は小さな品揃えの悪いスーパーだった、ということも。実際に足を運んでチェックするようにしましょう。

 

子どもの通学や習い事へのアクセスが不便

通勤経路はチェックしていたものの、子どもの通学や習い事へのアクセスが悪かった、ということもあります。将来、塾などに通わせる可能性があれば、最寄駅周辺に塾が充実してそうかなど、子どもの将来のライフスタイルにも目を向けることが大切です。

 

車の通行や駐車が不便

特に戸建ての場合は、物件周辺の道路がとても狭かったり、一方通行ばかりでとてもアクセスがしづらいといったことがあります。遠方へ出かけることが多い方は、高速道路へのアクセスもチェックするようにしましょう。

また、駐車場に停めるのに何度も切り返さないと入らない、といったこともあります。もしお車をお持ちの方は、売主さんに許可をいただいて、実際に駐車スペースに車を停めてみるのもおすすめです。

 

 

条件③ ストレスを感じてしまうような物件

上記のように、不便な物件もストレスを感じやすいですが、心身の健康に直接影響がでてしまうようなリスクのある物件も避けるようにしましょう。

 

日当たりが極端に悪い物件

太陽の光は、人間の体や心の健康にとって非常に重要と言われています。窓が隣接する建物に塞がれているような物件や、建物の構造上、太陽の光が入ってきづらい位置にある物件は避けたほうがよいでしょう。

戸建ての場合は窓の位置を変える、リビングを2階にするなど、ある程度はリノベーションで工夫できる可能性もありますが、絶対とはいえません。

 

風通しが悪い物件

健康な住環境を作る上では、風通しも重要なポイントです。風通しが悪いと汚れた空気が室内にこもってしまったり、湿気が外に逃げないため、結露やカビが発生してしまうことも。ビニールクロスや建材などから放出される化学物質も、風通しが悪いと長期間、室内に滞留することになります。

戸建ての場合は、旗竿地のように周囲が他の建物に囲まれているような物件は、風通しが悪いことが多いので注意しましょう。

 

地下・半地下の物件

日当たり・風通しの両方が良くない物件の代表例が地下や半地下の物件です。地下の場合、お部屋のまわりが土に囲まれていますので、室内との温度差によって結露やカビが発生しやすくなります。

また、地下や半地下は冬は室内が非常に寒くなるといわれています。しっかりと断熱処理をしていなければ、かなり住みづらく、ヒートショックなどを起こすリスクが高まります。

 

 

条件④ 災害時などの安全性に不安のある物件

住まいは、大切な家族や自分の命を守るシェルター

堅固な建物は暑さや寒さだけでなく、台風や雷、地震や津波から命を守ってくれます。多少の被害であれば保険で対応できるかもしれませんが、家ごと失ってしまうような災害が起きたら、ライフプランは大きく崩れてしまいます。

「資産価値が急激に下がるリスクがある物件」の項でもお伝えしたような、災害リスクの高いエリアに建つ物件や、旧耐震基準時代の建物など、安全性に不安が残る物件は避けるべきといえます。

 

 

まとめ

避けた方がよい条件を逆に考えると、良い物件とは「資産性をある程度維持できて、ストレスなく健康・安全に暮らせる物件」と定義することができるでしょう。

この定義にぜひ加えていただきたいのが「楽しく暮らせる」という要素。せっかく住まいを購入するのですから、資産性や利便性だけではなく、大切な家族やパートナーと日々、楽しく幸せな生活が送れる住まいを見つけていただければと思います。

スタイル工房では、リノベーション会社が物件探しからサポートする「ワンストップリノベーションサービス」を実施中。不動産のプロ、リノベのプロが住む人の「楽しい暮らし」を一緒に考えます。物件探しからスタートする方は、ぜひ個別相談会にご参加ください。オンラインでも対応しています。

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