【施工管理リーダーに聞く】施工管理の仕事の流れは?リノベーションの現地調査から事前準備、施工、現場トラブル対処を徹底解説
とび職、新築建売の施工管理を経て、スタイル工房へ。現在は工事部の部長として働く保壽さん。
「リノベーション会社の施工管理は何をするの?」
「リノベーションの工事期間はどのくらいかかる?」
「スタイル工房で働く施工管理の1日の流れは?」
現地調査から、工程表に合わせた材料の手配や職人さんのスケジューリングなどの事前準備、解体・大工作業・外構工事などの工程管理、完工検査、現場トラブル対処法まで。リノベーションにおける施工管理の仕事の流れをお聞きしました。
工事部 部長 保壽 章人
一級建築施工管理技士
3年間のとび職経験を経て、施工管理への転職を決意。2013年に施工管理としてスタイル工房へ入社し、東京エリアリーダーを経て、現在は工事部の部長を務める。趣味は漫画を読むこととサッカー観戦。休日は息子のサッカー練習に参加し、アクティブに過ごしている。
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目次
- リノベーションの施工管理 仕事の流れ①:プランナーとともに現地調査
- リノベーションの施工管理 仕事の流れ②:工程表の作成などを経て、お客様とご契約
- リノベーションの施工管理 仕事の流れ③:着工。まずは解体作業
- リノベーションの施工管理 仕事の流れ④:大工作業、内装工事、外構工事などを経て完工へ
- リノベーションの施工管理 仕事の流れ⑤:完工検査の後、お客様にお引渡し
- どんな風に仕事してる?スタイル工房で働く施工管理の1日
- リノベーション工事で現場トラブルが起きた時は?
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リノベーションの施工管理 仕事の流れ①:プランナーとともに現地調査
スタイル工房では、営業・設計部と工事部が協力しながら、リノベーションを通して「物のカタチを変え 人の気持ちを変える しあわせづくり」に取り組んでいます。
一般的に施工管理の仕事は工事が始まる段階からスタートしますが、スタイル工房では現地調査から参加することも多いです。
特に一軒家のリノベーションの場合は、お客様の要望を踏まえて「家のどこを残して、どこを壊すのか」をプランナーと話し合うことが、後々の工期や工事内容を決めるために重要となります。
リノベーションの施工管理 仕事の流れ②:工程表の作成などを経て、お客様とご契約
スタイル工房では、プランナーがお客様の窓口となるため、施工管理は「このプランは実現可能なのか」「工事をスムーズに進めるためにどうすべきか」という視点でプラン作成に協力していきます。
本契約前のプラン契約後、プランをベースにして「どのような工事が必要で、どういった工程で進めるか」を考えながら工程表を作成します。実際に工事が始まる前の段階から、想定する工期と工事内容に合わせて、職人さん達に連絡し、スケジュールを確保しておくことも欠かせない業務です。
そうした意味では、工事が始まる前の段階から現場の施工管理は始まっていると言えます。
リノベーションの施工管理 仕事の流れ③:着工。まずは解体作業
お客様にご契約をいただいた後、リノベーション工事を開始します。
私のチームが施工管理を担当した物件を例に、工事の流れを簡単に紹介させていだきます。
事例No.949住みなれた街で叶える dream of a family
https://www.stylekoubou.com/sekou/works/sekou_h65.html
リノベーションの場合、工事の規模にもよりますが、まずは解体作業からスタートします。
事例No.949は一軒家のフルリノベーションでしたので、屋根と柱だけを残して、壁や床などはすべて解体しました。
工期としては、解体で約2~3週間。確認と次の工程の準備をして解体作業は完了します。
リノベーションの施工管理 仕事の流れ④:大工作業、内装工事、外構工事などを経て完工へ
解体が終わってからは、大工作業に入ります。「プラン・設計に合わせて、どのように梁をかけるかなど、解体した現場の状況と図面をすり合わせながら、一つ一つ納まりを確認していく」といった段階から家づくりを進めていきます。
工程の全体を把握し、職人さん達に指示しながら、現場を監督することが施工管理の重要な役割です。
工事が問題なく進んでいるかを順次確認しながら、約3~4ヵ月で大工作業が完成しました。その後、内装の仕上げや電気・水道設備などの取り付けを実施。最後に外構工事を行い、約5.5ヵ月で工事は完工しました。
施工管理は多くの職人さん達と関わって工事を進めていきますので、コミュニケーションを大切にしながら、品質を保ちつつ工期通りに進めていくことが求められます。
リノベーションの施工管理 仕事の流れ⑤:完工検査の後、お客様にお引渡し
施工完了時に社内検査を実施し、問題がなければお客様にご確認いただき、お引渡しとなります。
チームのメンバーと、多くの職人さん達と協力しながら、着工から半年ほどの歳月をかけて完工できたこともあり、事例No.949は印象に残っている物件です。
施工管理の仕事は大変な面もありますが、工期通りに進めることができ、お客様に喜んでいただけた時はやはり嬉しいものです。
どんな風に仕事してる?スタイル工房で働く施工管理の1日
09:00 <リノベーション工事の現場Aへ>
社用車に乗って、リノベーション工事の現場Aへ直行。工事の進み具合を確認します。
12:00 <昼休憩>
現場移動の合間に昼休憩。馴染みの職人さんと、打合せを兼ねて食事をすることも。
13:00 <リノベーション工事の現場Bへ>
チームで複数現場の施工管理を担当するため、現場に週数回行って確認することが多いです。各現場で工事内容や進捗状況は違いますので、どういったスケジュールで回るかを計画することも重要です。
15:00 <リノベーション工事の現場Cへ>
施工管理メンバーと一緒に移動する際は、移動時間を簡単な打合せをする時間として活用しています。
18:00〈オフィスに戻り、事務作業〉
基本的には現場を回っていることが多いですが、社内打合せがある時やオフィスでしかできない書類作成をする際には会社へ戻ります。
19:00 <退社>
リノベーション工事で現場トラブルが起きた時は?
機器の不具合、資材の納品遅れ、職人さんの病欠など、リノベーション工事を進める中では様々な現場トラブルが起きることもあります。逆に言えば、何もトラブルが起きずにスムーズに進む現場のほうが少ない程です。
そうしたトラブルに対して、施工管理は経験を活かしながら、臨機応変に対応していきます。リノベーションの工事では「高い品質を保ちながら、工期をどう間に合わせるか」が課題となりますので、工程を先読みして事前に準備しておくことが特に重要です。この点は、豊富な経験が求められるところです。
事例No.949の場合はロフトを入れて3階分の工事でしたので、1階を担当する大工チーム、2階を担当する大工チーム、3階を担当する大工チームで並行して作業することで工期通りに進めることができました。