事例No.905受け継ぎ、慈しむ ～ギャラリーのようなすまい～東京都杉並区　マンションリノベーション

長い海外生活から帰国され、所有するビルのワンフロアで暮らすことにされたM様。性能アップとともに生活スタイルに合わせた全面改修をお考えでした。築36年ということもあり、建物全体の配管更新も含めてご相談いただきました。居住スペースはモノが管理しやすい収納・動線と、海外生活に近い住空間をイメージされていました。

テーマ

• 使いやすさを優先した収納＆動線を計画
• 撤去できない柱でさえインテリアの一部に

ポイント
最初に収納と動線を整理することにより、ベースとなる間取りは初期の段階で固まっていました。寝室とリビングの間には大容量のWICと壁面収納を備えた書斎を設け、モノの居場所をしっかりと確保しています。独立型のキッチンはオープンな対面式に。南面バルコニーの全体幅に合わせて壁を取り払い、光あふれるLDKとなりました。
一方で、築36年の建物は天井の高さや撤去できない柱などで、海外を拠点とされていたM様のインテリアイメージに合わせにくいという課題も。そこでLDの窓際の傾斜天井は窓をすっきり見せるフレームとするなど、天井や壁は可能な限りシンプルに。見通しの効く空間の連続性で広がりを感じられるように工夫しています。また、室内窓やスリットのあるドアにより、窓から入る光をシャープに切り取って入り込ませるデザインにしました。
窓は断熱性、遮音性、操作性を考慮して改修し、外周内壁の断熱も施して快適な住空間を実現。キッチンとリビングの間にある柱はおじい様の作品を飾るニッチをしつらえ、あたかもそのために用意したインテリアのようにカモフラージュしています。
懐かしみのあるチーク無垢フローリングと塗装壁紙、そして、リビングの真ん中に座るおじい様からの贈り物のブロンズ像。受け継ぎ、慈しめるお住まいに生まれ変わりました。