vol.4 省エネ・創エネは、補助金を活用して賢く叶える! 断熱補助金編
2017年3月28日(火)
築33年のご実家を受け継ぎ、耐震等級を獲得しつつ、高断熱・創エネルギーの家を目指したH様邸のリノベーション。
今回は、建物の省エネと補助金のお話です。電気を太陽光発電で創るH様邸では、省エネはもはや当然やるべきことと考えられていらっしゃいました。
【これまでのお話し】
◆ vol.1 世界を旅して思う。 「生まれ育った家をリノベして暮らす」ということ、「自然の循環の一部」ということ
◆ vol.2 ご両親の思いの詰まった家を、解体する。
◆ vol.3 耐震レベルと、贈与税の非課税措置
元 二世帯住宅の広いお家を省エネの家へ…
省エネと言ってもH様邸の場合、もともと二世帯住宅であり、リノベーション後も住居以外のスペースも抱えるとても大きなお住まい。また、築33年という築古のお家でもあり、省エネの家にするのは資金的に大きな負担となります。しかし、せっかく太陽光発電をするにも関わらず、断熱性能が低いままである事は考えられないことでした。
地域や仲間とともに。無理はしない、賢いリノベーションを
また、H様ご夫妻は「ご両親から引き継いだ広い家を、自分たちだけで使うのではなく、地域にも開放したり、全国の仕事仲間が集まれるような家として最大限活用したい」とお話ししてくださいました。
有事の際には身内の頼りになるようなおうちに…。
その想いから、今回のリノベーションでは補助金取得目的ではなく、創エネとして太陽光発電と蓄電池システムへの設備投資も考えていらっしゃいました。
お客様のご希望にぴったりの補助金が期間限定で施行!
「リノベーションコスト」と「お客様の想い」、その二つを踏まえ、プランナーが提案したのは平成27年度補正予算の住宅省エネリノベーション促進事業費補助金の活用。
この補助金がH様には最適と考え、審査申請と完了検査報告期限に間に合わせることを前提とし、工事請負契約と工事終了までのスケジュールを組み直しました。
築古ということとあちこちに漏水のあったことから窓サッシの入れ替えは必須内容として提案していましたが、広すぎる家の全てを高断熱グラスウールとサッシに入れ替えるのは予算内では厳しい…。そんな中、この補助金の断熱基準の考え方は、「入れ替えて、性能UPさせたいところを部位別+組み合わせメニューから選択できる」というもの。H様邸のように1,2階ではっきりゾーニングされた家にはとても取り入れやすい補助金だったのです。
また、お打合せを始めてまもなく、「ZEH」(ネットゼロエネルギーハウス)がメディアで頻繁に語られるようになっていましたので、H様からも「リノベーションでどんなことができるのだろうか」との質問も頂いておりました。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「年間の1次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅」のことです。
-国の政策として、2020年 ZEHが新築住宅の標準に-
エネルギー基本計画(2014年4月閣議決定)において、「住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」とする政策目標が設定されています。(経済産業省HPより)。
出典:ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ資料
この政策目標達成のために、経済産業省資源エネルギー庁に「ZEHロードマップ検討委員会」が設置されました。過渡期ではありますが、私たちも常にこのことを意識しながら、窓の性能と壁の断熱性能UPを色々な建物で取り組んでいます。
コスト面でも、【様々なものが循環していく在り方が自然】というH様の想いにもうってつけの補助金がまさに期間限定で施行!しかもそれは断熱性能UPだけでなく、限りなくZEHに近づけられる内容のものだったのです。
補助金の基準に合わせた高断熱性能の家へ
補助金の基準に合わせ取り入れた内容は、こちらの4点。
①躯体内断熱の入れ替え
②断熱サッシへの入れ替え
③太陽光発電蓄電池の導入
④高効率給湯器の導入
ZEHに近づけるのは住居スペースとなる2階。ここを補助金対象として窓と壁に断熱性能UPを計り、1階はパブリックなスペースとしたので補助金は適用させず、性能を1ランク下にすることで、工事費を押さえました。
2階のサッシは樹脂枠Low-Eガラス高性能断熱サッシに入れ替え
1階のサッシはアルミ・樹脂複合枠のLow-Eガラスの断熱サッシに入れ替え
2階は壁天井の全体にダウンコートを着せるように断熱材を入れ、気密シートで覆った
(*SIIの補助金申請のために撮影した写真)
蓄電システム 4.1kWhの蓄電システムを採用。これは有事の際には1500W出力でき、2階の照明と家電分くらいを賄える計算
補助金を利用することは最もリノベーションの費用を賢く押さえる方法の一つです。H様ご夫妻の住まいへの想いも踏まえ、プロとして最適なアドバイスやサポートをできたのではと思っています。
様々な条件の整ったH様邸のリノベーション、次回のレポートは木工事についてご紹介していきます。次回もお楽しみに!
今回は、建物の省エネと補助金のお話です。電気を太陽光発電で創るH様邸では、省エネはもはや当然やるべきことと考えられていらっしゃいました。
【これまでのお話し】
◆ vol.1 世界を旅して思う。 「生まれ育った家をリノベして暮らす」ということ、「自然の循環の一部」ということ
◆ vol.2 ご両親の思いの詰まった家を、解体する。
◆ vol.3 耐震レベルと、贈与税の非課税措置
元 二世帯住宅の広いお家を省エネの家へ…
省エネと言ってもH様邸の場合、もともと二世帯住宅であり、リノベーション後も住居以外のスペースも抱えるとても大きなお住まい。また、築33年という築古のお家でもあり、省エネの家にするのは資金的に大きな負担となります。しかし、せっかく太陽光発電をするにも関わらず、断熱性能が低いままである事は考えられないことでした。
地域や仲間とともに。無理はしない、賢いリノベーションを
また、H様ご夫妻は「ご両親から引き継いだ広い家を、自分たちだけで使うのではなく、地域にも開放したり、全国の仕事仲間が集まれるような家として最大限活用したい」とお話ししてくださいました。
有事の際には身内の頼りになるようなおうちに…。
その想いから、今回のリノベーションでは補助金取得目的ではなく、創エネとして太陽光発電と蓄電池システムへの設備投資も考えていらっしゃいました。
お客様のご希望にぴったりの補助金が期間限定で施行!
「リノベーションコスト」と「お客様の想い」、その二つを踏まえ、プランナーが提案したのは平成27年度補正予算の住宅省エネリノベーション促進事業費補助金の活用。
この補助金がH様には最適と考え、審査申請と完了検査報告期限に間に合わせることを前提とし、工事請負契約と工事終了までのスケジュールを組み直しました。
築古ということとあちこちに漏水のあったことから窓サッシの入れ替えは必須内容として提案していましたが、広すぎる家の全てを高断熱グラスウールとサッシに入れ替えるのは予算内では厳しい…。そんな中、この補助金の断熱基準の考え方は、「入れ替えて、性能UPさせたいところを部位別+組み合わせメニューから選択できる」というもの。H様邸のように1,2階ではっきりゾーニングされた家にはとても取り入れやすい補助金だったのです。
また、お打合せを始めてまもなく、「ZEH」(ネットゼロエネルギーハウス)がメディアで頻繁に語られるようになっていましたので、H様からも「リノベーションでどんなことができるのだろうか」との質問も頂いておりました。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「年間の1次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅」のことです。
-国の政策として、2020年 ZEHが新築住宅の標準に-
エネルギー基本計画(2014年4月閣議決定)において、「住宅については、2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」とする政策目標が設定されています。(経済産業省HPより)。
出典:ZEHロードマップ検討委員会とりまとめ資料
この政策目標達成のために、経済産業省資源エネルギー庁に「ZEHロードマップ検討委員会」が設置されました。過渡期ではありますが、私たちも常にこのことを意識しながら、窓の性能と壁の断熱性能UPを色々な建物で取り組んでいます。
コスト面でも、【様々なものが循環していく在り方が自然】というH様の想いにもうってつけの補助金がまさに期間限定で施行!しかもそれは断熱性能UPだけでなく、限りなくZEHに近づけられる内容のものだったのです。
補助金の基準に合わせた高断熱性能の家へ
補助金の基準に合わせ取り入れた内容は、こちらの4点。
①躯体内断熱の入れ替え
②断熱サッシへの入れ替え
③太陽光発電蓄電池の導入
④高効率給湯器の導入
ZEHに近づけるのは住居スペースとなる2階。ここを補助金対象として窓と壁に断熱性能UPを計り、1階はパブリックなスペースとしたので補助金は適用させず、性能を1ランク下にすることで、工事費を押さえました。
2階のサッシは樹脂枠Low-Eガラス高性能断熱サッシに入れ替え
1階のサッシはアルミ・樹脂複合枠のLow-Eガラスの断熱サッシに入れ替え
2階は壁天井の全体にダウンコートを着せるように断熱材を入れ、気密シートで覆った
(*SIIの補助金申請のために撮影した写真)
蓄電システム 4.1kWhの蓄電システムを採用。これは有事の際には1500W出力でき、2階の照明と家電分くらいを賄える計算
補助金を利用することは最もリノベーションの費用を賢く押さえる方法の一つです。H様ご夫妻の住まいへの想いも踏まえ、プロとして最適なアドバイスやサポートをできたのではと思っています。
様々な条件の整ったH様邸のリノベーション、次回のレポートは木工事についてご紹介していきます。次回もお楽しみに!