親と同居リノベ!二世帯住宅「ほどよい距離」のつくり方
2019年3月24日(日)
最近よく耳にする「三世代同居」。
平たく言えば二世帯住宅のことですが、実家をリノベーションして両親と同居するというケースが増えています。
お互いに程よくプライバシーを守りつつ、一緒にいる安心感を得られる距離はどのようなものでしょうか?
共有部分別にリノベ例をご紹介します。
【玄関・キッチン・お風呂を共有】ご実家をリノベして同居
築33年のご実家でご両親と同居することになったご家族の二世帯住宅計画です。
最初は建て替えも検討したものの、やはり住み慣れた家を生かしたいという想いからリノベを決意。
「キッチンや水まわりは共用」「それぞれに寛げる空間がほしい」「2階にもトイレを」などが希望でした。
共有のキッチン・ダイニングは1階につくりました。
キッチン自体の位置は変えず、キッチンと洗面室の仕切り壁に開口をつくり、回遊動線に。
コンロとシンクを向い合せた2Wayでゆったり立てる広さです。
こちらのご家族はお父様の就寝時間が早いため、1階はLDK+水まわり+お父様の寝室という間取りに。
2階には、お母様の寝室と子世帯の居室+リビングを新設しました。
正面が階段室、右側がお母様の寝室で、真ん中をリビングに、左側が子世帯の居室。
居室とリビングはつなげて広く使い、夜は扉を閉めて寝室として使っています。
天井を上げて梁を見せた2階リビング。
スケルトン工事で柱や梁を補強し、耐震性も高めました。
階段が家の真ん中にあるので、階段室とリビングの間に室内窓を作って光を取り込んでいます。
ナラの無垢フローリングや珪藻土クロス、漆喰塗の壁などの自然素材に包まれた二世帯住宅の完成です。
上記事例詳細はこちらから
No.597 笑顔あふれる家族が集う
【玄関・LDK・お風呂を共有】鉄骨造のお住いを二世帯に
こちらも同じ、お母様が愛犬とお住まいだったご実家をリノベした例です。
LDKやお風呂を共有し、子世帯の居室が2階にあるという、ほぼ同居のかたちを選びました。
こちらが共有のキッチン。
以前の北側から南側に大移動し、既存の2つの部屋を取り込んで明るく広々としたLDKをつくりました。
もとのお家が鉄骨造だったので、構造的にどうしても抜くことができない鉄骨のブレースが存在。
そこで、壁を設けてピアノスペースにしました。
ちょうど水回りの目隠しにもなり、赤く塗装してインテリアのアクセントにも。
1階には、お母様の部屋としても客間としても使える小上がりの和室もつくっています。
以前はお庭だった南側はウッドデッキを新設し、フラットにつながるアウトドアリビングに。
カフェのテラス席のような雰囲気で、ワンちゃんもここから出入りができます。
共有の玄関もトイレを移動して三和土を拡げました。
大家族が使えるよう、収納もたっぷり。
2階は子世帯の居室で、玄関ホールに洗面台を設置。
朝の身支度や夜の水回りの混雑を緩和します。
子ども部屋は今は広く、将来は分けて使える仕様に。
もちろん断熱性能のアップも行い、これからも快適に暮らせる住まいになりました。
上記事例詳細はこちらから
No.581 家族の時間を楽しむ
【完全分離型】2×4のご実家を、玄関から別々に
赤ちゃんの誕生をきっかけに、ご実家の2階に同居することにしたご家族のリノベです。
玄関から世帯ごとに分けた完全分離型の二世帯住宅をご希望でした。
1階の階段部分に子世帯専用の新たな玄関とSICをつくりました。
4つの居室があった2階の空間を再構成して、子世帯のキッチンと水まわりを新設。
こちらのお家は、構造的に抜けない壁があるなど、大きな間取り変更が難しい2×4工法で建てられています。
リノベに制約が多いなかで、子世帯のための2LDKを新たにつくり出した好例です。
上記事例詳細はこちらから
No.622 海を感じるリビングで…
【完全分離型】賃貸住宅の住戸をつなげてコンバージョン
築27年の賃貸併用住宅。
1階の賃貸住戸4戸のうち3戸をつなげて娘さんご家族がゆったり暮らせるようにリノベした例です。
娘さんからのご要望は、生活同線と風通し、耐震・断熱などの住宅性能の改善でした。
1階は建物に囲まれ、日当たりや風通しがなかなか確保しづらい状態。
そこで、「人」と「風」の通り道をテーマに、間取りをプランニングしていきました。
LDKはもっとも日当たりの良い場所に置き、そこから玄関、水周りの位置を決定。
床下換気扇と防湿シートも入れ、しっかりと断熱材も施しました。
現在使っていないもう1住戸も、ゆくゆくは壁を抜いてつなげられるように考慮した間取りに。
耐震補強で新築並みの耐震性能も実現し、末永く安心して暮らせる住まいに生まれ変わりました。
上記事例詳細はこちらから
No.625 生まれ変わったアパートメント
まとめ
5年ごとに国交省が実施している「住生活総合調査」※。
1982年から4%~6%程度で推移していた「親、子などとの同居、隣居、近居」をする人の割合が2008年~2013年は10.6%と倍増しています。
これは、2011年の東日本大震災の影響や、共働きが当たり前になってきた状況のなか、親と一緒に住むことを「安心」と考える人が増えたためと考えられています。
親に協力してもらいながら子育てしたり、将来の介護に向けて準備することが、いまの子育て世代にとってはひとつの定番となりつつあるようです。
親世帯・子世帯それぞれ違う生活リズムを尊重しながら暮らせる距離を探るには、しっかりした話し合いが不可欠。リノベの打合せにも、可能であればぜひ一緒にいらっしゃってください。
※平成25年住生活総合調査結果(国土交通省住宅局)
平たく言えば二世帯住宅のことですが、実家をリノベーションして両親と同居するというケースが増えています。
お互いに程よくプライバシーを守りつつ、一緒にいる安心感を得られる距離はどのようなものでしょうか?
共有部分別にリノベ例をご紹介します。
【玄関・キッチン・お風呂を共有】ご実家をリノベして同居
築33年のご実家でご両親と同居することになったご家族の二世帯住宅計画です。
最初は建て替えも検討したものの、やはり住み慣れた家を生かしたいという想いからリノベを決意。
「キッチンや水まわりは共用」「それぞれに寛げる空間がほしい」「2階にもトイレを」などが希望でした。
共有のキッチン・ダイニングは1階につくりました。
キッチン自体の位置は変えず、キッチンと洗面室の仕切り壁に開口をつくり、回遊動線に。
コンロとシンクを向い合せた2Wayでゆったり立てる広さです。
こちらのご家族はお父様の就寝時間が早いため、1階はLDK+水まわり+お父様の寝室という間取りに。
2階には、お母様の寝室と子世帯の居室+リビングを新設しました。
正面が階段室、右側がお母様の寝室で、真ん中をリビングに、左側が子世帯の居室。
居室とリビングはつなげて広く使い、夜は扉を閉めて寝室として使っています。
天井を上げて梁を見せた2階リビング。
スケルトン工事で柱や梁を補強し、耐震性も高めました。
階段が家の真ん中にあるので、階段室とリビングの間に室内窓を作って光を取り込んでいます。
ナラの無垢フローリングや珪藻土クロス、漆喰塗の壁などの自然素材に包まれた二世帯住宅の完成です。
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No.597 笑顔あふれる家族が集う
【玄関・LDK・お風呂を共有】鉄骨造のお住いを二世帯に
こちらも同じ、お母様が愛犬とお住まいだったご実家をリノベした例です。
LDKやお風呂を共有し、子世帯の居室が2階にあるという、ほぼ同居のかたちを選びました。
こちらが共有のキッチン。
以前の北側から南側に大移動し、既存の2つの部屋を取り込んで明るく広々としたLDKをつくりました。
もとのお家が鉄骨造だったので、構造的にどうしても抜くことができない鉄骨のブレースが存在。
そこで、壁を設けてピアノスペースにしました。
ちょうど水回りの目隠しにもなり、赤く塗装してインテリアのアクセントにも。
1階には、お母様の部屋としても客間としても使える小上がりの和室もつくっています。
以前はお庭だった南側はウッドデッキを新設し、フラットにつながるアウトドアリビングに。
カフェのテラス席のような雰囲気で、ワンちゃんもここから出入りができます。
共有の玄関もトイレを移動して三和土を拡げました。
大家族が使えるよう、収納もたっぷり。
2階は子世帯の居室で、玄関ホールに洗面台を設置。
朝の身支度や夜の水回りの混雑を緩和します。
子ども部屋は今は広く、将来は分けて使える仕様に。
もちろん断熱性能のアップも行い、これからも快適に暮らせる住まいになりました。
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No.581 家族の時間を楽しむ
【完全分離型】2×4のご実家を、玄関から別々に
赤ちゃんの誕生をきっかけに、ご実家の2階に同居することにしたご家族のリノベです。
玄関から世帯ごとに分けた完全分離型の二世帯住宅をご希望でした。
1階の階段部分に子世帯専用の新たな玄関とSICをつくりました。
4つの居室があった2階の空間を再構成して、子世帯のキッチンと水まわりを新設。
こちらのお家は、構造的に抜けない壁があるなど、大きな間取り変更が難しい2×4工法で建てられています。
リノベに制約が多いなかで、子世帯のための2LDKを新たにつくり出した好例です。
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No.622 海を感じるリビングで…
【完全分離型】賃貸住宅の住戸をつなげてコンバージョン
築27年の賃貸併用住宅。
1階の賃貸住戸4戸のうち3戸をつなげて娘さんご家族がゆったり暮らせるようにリノベした例です。
娘さんからのご要望は、生活同線と風通し、耐震・断熱などの住宅性能の改善でした。
1階は建物に囲まれ、日当たりや風通しがなかなか確保しづらい状態。
そこで、「人」と「風」の通り道をテーマに、間取りをプランニングしていきました。
LDKはもっとも日当たりの良い場所に置き、そこから玄関、水周りの位置を決定。
床下換気扇と防湿シートも入れ、しっかりと断熱材も施しました。
現在使っていないもう1住戸も、ゆくゆくは壁を抜いてつなげられるように考慮した間取りに。
耐震補強で新築並みの耐震性能も実現し、末永く安心して暮らせる住まいに生まれ変わりました。
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No.625 生まれ変わったアパートメント
まとめ
5年ごとに国交省が実施している「住生活総合調査」※。
1982年から4%~6%程度で推移していた「親、子などとの同居、隣居、近居」をする人の割合が2008年~2013年は10.6%と倍増しています。
これは、2011年の東日本大震災の影響や、共働きが当たり前になってきた状況のなか、親と一緒に住むことを「安心」と考える人が増えたためと考えられています。
親に協力してもらいながら子育てしたり、将来の介護に向けて準備することが、いまの子育て世代にとってはひとつの定番となりつつあるようです。
親世帯・子世帯それぞれ違う生活リズムを尊重しながら暮らせる距離を探るには、しっかりした話し合いが不可欠。リノベの打合せにも、可能であればぜひ一緒にいらっしゃってください。
※平成25年住生活総合調査結果(国土交通省住宅局)