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プランナーに聞いた!⑦「新築に必要な費用ってなに?」

2019年11月3日(日)
久しぶりの「プランナーに聞いた!」シリーズ。第7弾は最近じわじわと増えている「新築一戸建て」。スタイル工房の家づくりはリノベーションがメインですが、既存建物の状況や土地によっては、新築のお仕事となり、そこから改めてかかる費用もあります。新築の費用についての考え方と、どんなものがあるのかを聞いてきました。

(写真は全てイメージです)


「坪単価」ってどんな金額?
新築の建築費を表すときによく出てくる「坪単価」。文字通り、「家づくりにかかったお金÷家の延床面積」のことで、注文住宅のチラシや情報誌を見ているとよく目にする言葉ですね。
しかし、「坪単価50万円で、延床30坪の家を建てたから、かかるお金は1500万円ね!」とはなりません。
実は坪単価には、含まれていない費用も多いのです。

新築打合せ


「本体価格」とそれ以外の費用
複数の会社が同時に掲載されている雑誌や情報誌の場合は、坪単価は「本体価格」のみで表記される場合がほとんど。
これは「安く見せて、読者の購買意欲を上げよう」という意図ではなく、純粋に目安として比較検討するために統一されています。
本体価格以外の費用に「付帯工事費」があり、これらは状況により金額が変わるため、坪単価に入れずに表記しているのです。


「付帯工事」とは何?
では、一般的な「付帯工事」とは何をさすのでしょうか?
家そのものを建てる以外の工事のことで、具体的にはまず、電気や水道などのライフラインの引き込み工事。
前面道路の地中にある本管から、まず敷地内に引き込む工事と、そこからさらに家の中に引き込む工事が必要になります。

まず、敷地内にライフラインが引き込まれていない場合、いくらくらいかかるのでしょうか?
それは、本管からの距離によって金額は大きく変わります。
ざっくりですが、下水が10~20万円、上水道は水道局からメーターを導入するのに50~60万円(東京都の場合)。
ガスは10~20万円と言われますが、本管からかなり離れていたり、地盤が厚いなどの理由で倍以上になることも。
建売用地や建て替えで、すでに敷地内への引き込みが済んでいる場合は、家の中への引き込み費用のみとなります。

そのほか、古いお家を建て替える場合の解体費用と、その廃材の撤去料金も付帯工事となります。
これらは、古家の規模や構造体、状況によって100万円単位で金額が変わってきます。
また、駐車場や庭、アプローチや塀をつくる「外構費」も付帯工事。
外構も、お家によって求めるものの幅が広いため、目安が出しづらいのが特徴です。
スタイル工房でも、「ひとまずお家をつくって、お庭や植栽はDIYも交えつつ、数か月かけてゆっくり考えたい」というお客様が多くいらっしゃいます。


こんな場合、「付帯工事費」が大幅アップ
ほかにも、地盤調査をした結果、万が一、土地の地盤が軟弱で地盤改良が必要になった場合、追加で費用がかかります。
これも、一戸建てならではの費用と言えますね。
地盤改良にも様々な工法がありますが、おおよそで100万円前後。
地盤が弱いままの状態で建物を建ててしまうと、長年の建物の重さによって地盤が下がってしまったり、大きな地震の際には、地質によっては液状化を起こしてしまう可能性も。
家の安全にかかわることなので、無視することはできません。


スタイル工房の場合
スタイル工房の坪単価には、後者の「敷地内から建物に引き込み、家の中に配線する」工事費を含んでいます。
ですので、「坪単価の目安は?」と聞かれたときは、建物そのものの金額(本体価格)に加えて、付帯工事の一部や設計料を含んだ金額を基準にしており、その金額は「80~100万円/坪」。
そのほか、照明器具や生活に必要な収納造作など、オーダーメイドの家づくりに必要なものは含んでお伝えすることにしています。
「付帯工事費をプラスする」というよりは「住むために必要なものは含みましょう」という考え方でこうなっています。


工事以外には「諸費用」と呼ばれるお金がかかる
ここまで工事費を中心にお話しましたが、工事以外にも、新築の家づくりにかかる費用があります。
主なものは次のとおり。

■確認申請審査・調査手数料・・・審査と手数料は8~10万円ですが、そのための書類作成料と手続き料が必要です。

■火災保険料・・・融資を受ける際、加入が必要となります。保険料は保険会社や補償内容、建物の構造などによっても変わります。

■抵当権設定費用・・・登録免許税が借入額の0.1%もしくは0.4%(条件によって変わります)プラス、印紙代2万円(契約金額1000万円~5,000万円以内の場合)、司法書士への手続き代行費用が5万円~15万円程度かかります。

■ローン事務手数料・・・融資を受けるとき、金融機関に支払う手数料。3~5万円のところから、融資額の1~2%(3000万円借りた場合は30~60万円)と設定されているところも。金額の幅が大きいので必ず確認しましょう。

■地盤調査費・・・調査費そのものは10~15万円ほどですが、地盤調査の結果、地盤改良が必要になった場合は、前項のように付帯工事費が大幅にアップしてしまいます。

地盤調査①地盤調査② 

■引っ越し費・仮住まい費・・・状況や家族の人数により金額はまちまちですが、仮住まいする場合は、数か月分の諸経費と家賃が必要になります。100~150万円程度は考えておいた方がよいでしょう。

諸費用には、現金の支払いとなるものが多く、ほとんどがローンに組み込むことができません。
そのため、お金をある程度は手元に置いておく必要があります。


まとめ
リノベとなるか、新築となるかについては以前も「リノベor新築!その分岐点はどこにある?」で触れています。
中古リノベと新築、どちらが得とは一概には言えないのですが、大事なのは「どちらも選べる」ということではないでしょうか。
(可能であるなら)古いものを住み継ぐリノベを選ぶのか、将来の資産価値なども加味して新築として建て替えるのかは、費用だけでは語れない、様々な要素が存在します。プランナーは、これからの生活のこともイメージしながら、プロとしてアドバイスができる存在でありたいと願っています。
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