プランナーに聞いた!②「リノベのコストダウンの工夫」
2018年8月12日(日)
やりたいことはたくさんあるけど、立ちはだかるのが費用の壁。それでも、全てがオーダーメイドのリノベーションなら、削れるところは上手に削って、予算内で希望を実現することも不可能ではない!…はず。今回は、優先順位とメリハリと、プランナーのコストデザイン力で叶えたリノベ例をご紹介。合わせてコストダウンの工夫ポイントもプランナーに聞いてきました。「安くても、安く見えない」アイデアはきっと参考になるはずです。
【扉をつけない】オープンな洗面カウンター&カゴで取り出しやすく
まずは初級編。造作洗面で、収納に扉を設けず、シンプルにシンクとカウンターだけを作った例です。
タオルで隠れる部分には見せたくない洗剤などを置き、小物は市販のカゴに収納。
無垢材とカゴの相性はばっちり。
コストダウンはもちろん、取り出しやすく通気性もよいので、希望する人の多いアイデアです。
(No.168 大人も子どもも元気にワクワク遊ぶ家)
【扉をつけない】造作収納もオープンにしてしまう
こちらのお家も同様に、カウンターの下はオープン+カゴで収納。
洗面室の造作棚もすべてオープンにして、無印良品の引き出し式ラックを置いています。
キャスターがついているため、固定棚よりフレキシブルに使うことができるのもいいですね。
あらかじめ棚の高さをラックに合わせることで、おさまりもキレイで、すっきり見えます。
(No.529 ていねいに効率的に暮らしを楽しむ)
【ドアをつけない】セレクトショップのような洗練された空間に
築26年のマンション。
アパレル業界にお勤めのオーナーさんの希望は、生活感を感じさせないセレクトショップのイメージ。
そのため、できる限り間仕切りはなくし、配管やダクトをむき出しにしたまま塗装で仕上げました。
建具(ドア類)は意外と金額がかさむため、コストダウンにもひと役かっています。
トイレ・浴室・洗面室をまとめた空間も開放感を優先してドアは設けず、カーテンで仕切っています。
通常の換気扇のほかに乾燥機付きの換気扇も設置し、湿気がこもらないよう配慮。
床は浴槽に向けて傾斜をつけて、水が外に流れ出ないようにしました。
(No.80 脱マンションに挑戦)
【既製品を取り入れる】市販の本棚を設置しておさまりよく
コストについて、プラスされてくる要因のひとつに造作工事があります。
造りつけの収納やデスクなど、使い勝手よくオリジナルであつらえられた空間はリノベの醍醐味でもあるのですが…。
こちらの書斎コーナーの本棚はぴったり合う市販のものを使用し、コストを削減。
既製品であっても、あらかじめ使う予定で工事すれば、こんなにぴったり、すっきり!
工期を少し短縮できるというメリットもあります。
(No.338 スチールの空間窓で、アンティークな明るさを!)
【既製品を取り入れる】収納の中にIKEAを組み込んで
二世帯住宅の2階、子世帯スペースのリノベーションです。
限られたスペースを有効活用するため、PCデスク、TVボードなどLDKの家具はすべて造作。
空間にピッタリ合う大きさと使い勝手にこだわりました。
その分、寝室の収納は内部に既製品を取り入れたつくりに。
IKEAの無垢材の質感が、造作したように違和感なくおさまっています。
(No.175 楽しくコンパクトに2世帯で暮らすための家)
【既存品をリユース】キッチンの位置を変えてそのまま利用
築41年の中古マンションを購入し、リノベした例です。
壁付けでリビングに背を向けていたキッチンを対面式にし、カウンターはパイン材で造作。
ラフな雰囲気で白く塗装しました。
移設したキッチンは既存のものがまだ新しかったため、そのまま利用しています。
カウンターの内側の壁の白いタイル、調理家電を置ける背面収納など、使い勝手と好きなデザインを優先させました。
(No.438 ビンテージマンションを自分色に)
【既存品をリユース】自分たちで塗装してイメージを一新
「予算内で自分たちのこだわりをたっぷり取り入れた家を手に入れたい」と考えていたご夫婦。
寝室とリビングの間の3枚引戸の鮮やかな黄色の引戸は既存のものを再利用。
引き戸はプロの塗装ですが、鮮やかなピンクの壁が印象的なトイレは自分たちで塗装しています。
このようにDIYで施主施工を取り入れるのも、コストダウンの工夫のひとつです。
キッチンも既存のものを再利用。
扉のみ表面にこげ茶色のフィルムを貼ってイメージを変えました。
冷蔵庫置き場からカウンターまでの床をアールにすることで、リビングの開放感を損なわないよう工夫しています。
(No.256 二人で仕上げる彩り豊かな家)
【何度かに分けてリノベ】4年越しに理想を実現
一度にリノベしなくても、資金計画の目途をつけて何年かに分けて実施する、という方法もあります。
こちらのお家は、第一回目は家族が集まるリビングをしっかりこだわってリノベーションされました。
和室とリビングをつなげてひとつの大きなLDKにし、リビングとキッチンを仕切る棚の一部もオープンに。
LDKの主役となる壁面収納と、同素材でキッチンにもカウンター収納を造作しました。
4年後、LDK以外の部分を再びリノベーション。
玄関と廊下をはさんだ2部屋の個室の仕切りをなくしてオープンスペースを作り、ムダのない大容量の収納実現。
収納部分は扉を付けず、オーナーさん自ら選んだお気に入りのカーテンで目隠しすることにしました。
廊下がまったくない、暮らしやすくオープンな間取り。
4年越しの理想の住まいが、ここに完成しました!
(No.316 旅の思い出を飾る壁面収納)
プランナーより
どのお家も「妥協してこうするしかなかった」のではなく、コストダウンの工夫をすることで、より魅力的で使いやすい住まいになったのがお分かりいただけると思います。見せ方・おさめ方によって古いものや既製品もかえって味になったり、造作や新品にも見劣りしない質の良い仕上がり・使い勝手を実現してくれることがあります。大切なのは、こだわりたいポイントと優先順位。それらは「とにかく安く」という目線だけではなかなか気づけないものです。ぜひ一緒に探していきましょう。コストデザインもプランナーの腕の見せどころ…だと思っております!
【扉をつけない】オープンな洗面カウンター&カゴで取り出しやすく
まずは初級編。造作洗面で、収納に扉を設けず、シンプルにシンクとカウンターだけを作った例です。
タオルで隠れる部分には見せたくない洗剤などを置き、小物は市販のカゴに収納。
無垢材とカゴの相性はばっちり。
コストダウンはもちろん、取り出しやすく通気性もよいので、希望する人の多いアイデアです。
(No.168 大人も子どもも元気にワクワク遊ぶ家)
【扉をつけない】造作収納もオープンにしてしまう
こちらのお家も同様に、カウンターの下はオープン+カゴで収納。
洗面室の造作棚もすべてオープンにして、無印良品の引き出し式ラックを置いています。
キャスターがついているため、固定棚よりフレキシブルに使うことができるのもいいですね。
あらかじめ棚の高さをラックに合わせることで、おさまりもキレイで、すっきり見えます。
(No.529 ていねいに効率的に暮らしを楽しむ)
【ドアをつけない】セレクトショップのような洗練された空間に
築26年のマンション。
アパレル業界にお勤めのオーナーさんの希望は、生活感を感じさせないセレクトショップのイメージ。
そのため、できる限り間仕切りはなくし、配管やダクトをむき出しにしたまま塗装で仕上げました。
建具(ドア類)は意外と金額がかさむため、コストダウンにもひと役かっています。
トイレ・浴室・洗面室をまとめた空間も開放感を優先してドアは設けず、カーテンで仕切っています。
通常の換気扇のほかに乾燥機付きの換気扇も設置し、湿気がこもらないよう配慮。
床は浴槽に向けて傾斜をつけて、水が外に流れ出ないようにしました。
(No.80 脱マンションに挑戦)
【既製品を取り入れる】市販の本棚を設置しておさまりよく
コストについて、プラスされてくる要因のひとつに造作工事があります。
造りつけの収納やデスクなど、使い勝手よくオリジナルであつらえられた空間はリノベの醍醐味でもあるのですが…。
こちらの書斎コーナーの本棚はぴったり合う市販のものを使用し、コストを削減。
既製品であっても、あらかじめ使う予定で工事すれば、こんなにぴったり、すっきり!
工期を少し短縮できるというメリットもあります。
(No.338 スチールの空間窓で、アンティークな明るさを!)
【既製品を取り入れる】収納の中にIKEAを組み込んで
二世帯住宅の2階、子世帯スペースのリノベーションです。
限られたスペースを有効活用するため、PCデスク、TVボードなどLDKの家具はすべて造作。
空間にピッタリ合う大きさと使い勝手にこだわりました。
その分、寝室の収納は内部に既製品を取り入れたつくりに。
IKEAの無垢材の質感が、造作したように違和感なくおさまっています。
(No.175 楽しくコンパクトに2世帯で暮らすための家)
【既存品をリユース】キッチンの位置を変えてそのまま利用
築41年の中古マンションを購入し、リノベした例です。
壁付けでリビングに背を向けていたキッチンを対面式にし、カウンターはパイン材で造作。
ラフな雰囲気で白く塗装しました。
移設したキッチンは既存のものがまだ新しかったため、そのまま利用しています。
カウンターの内側の壁の白いタイル、調理家電を置ける背面収納など、使い勝手と好きなデザインを優先させました。
(No.438 ビンテージマンションを自分色に)
【既存品をリユース】自分たちで塗装してイメージを一新
「予算内で自分たちのこだわりをたっぷり取り入れた家を手に入れたい」と考えていたご夫婦。
寝室とリビングの間の3枚引戸の鮮やかな黄色の引戸は既存のものを再利用。
引き戸はプロの塗装ですが、鮮やかなピンクの壁が印象的なトイレは自分たちで塗装しています。
このようにDIYで施主施工を取り入れるのも、コストダウンの工夫のひとつです。
キッチンも既存のものを再利用。
扉のみ表面にこげ茶色のフィルムを貼ってイメージを変えました。
冷蔵庫置き場からカウンターまでの床をアールにすることで、リビングの開放感を損なわないよう工夫しています。
(No.256 二人で仕上げる彩り豊かな家)
【何度かに分けてリノベ】4年越しに理想を実現
一度にリノベしなくても、資金計画の目途をつけて何年かに分けて実施する、という方法もあります。
こちらのお家は、第一回目は家族が集まるリビングをしっかりこだわってリノベーションされました。
和室とリビングをつなげてひとつの大きなLDKにし、リビングとキッチンを仕切る棚の一部もオープンに。
LDKの主役となる壁面収納と、同素材でキッチンにもカウンター収納を造作しました。
4年後、LDK以外の部分を再びリノベーション。
玄関と廊下をはさんだ2部屋の個室の仕切りをなくしてオープンスペースを作り、ムダのない大容量の収納実現。
収納部分は扉を付けず、オーナーさん自ら選んだお気に入りのカーテンで目隠しすることにしました。
廊下がまったくない、暮らしやすくオープンな間取り。
4年越しの理想の住まいが、ここに完成しました!
(No.316 旅の思い出を飾る壁面収納)
プランナーより
どのお家も「妥協してこうするしかなかった」のではなく、コストダウンの工夫をすることで、より魅力的で使いやすい住まいになったのがお分かりいただけると思います。見せ方・おさめ方によって古いものや既製品もかえって味になったり、造作や新品にも見劣りしない質の良い仕上がり・使い勝手を実現してくれることがあります。大切なのは、こだわりたいポイントと優先順位。それらは「とにかく安く」という目線だけではなかなか気づけないものです。ぜひ一緒に探していきましょう。コストデザインもプランナーの腕の見せどころ…だと思っております!