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vol.7 『太陽光発電+蓄電池システム』で、安心&賢く、居心地のいい家に!

2017年7月6日(木)
築33年のご実家を受け継ぎ、耐震等級を獲得しつつ、高断熱・創エネルギーの家を目指したH様邸のリノベーション。
今回はH様が取り入れられた太陽光発電システムについてご紹介します。
 
vol.1 世界を旅して思う。 「生まれ育った家をリノベして暮らす」ということ、「自然の循環の一部」ということ
vol.2 ご両親の思いの詰まった家を、解体する。
vol.3 耐震レベルと、贈与税の非課税措置
vol.4 省エネ・創エネは、補助金を活用して賢く叶える! 断熱補助金編
vol.5 思い出の食器棚と、暮らしを楽しむ窓。小さな工夫を積み重ねて
vol.6 高台のロケーションを思いっきり楽しむ!ルーフバルコニー工事 いよいよ完工!


リノベーション密着レポート|H様邸 vol.7
完成した新しいお住まいでの生活がスタートして約1カ月、太陽光発電を施工したソーラーテックさんに、H様邸に入れた機器の説明や、操作方法について説明をしていただきました。スタイル工房のスタッフも同行し、一緒にお話を伺います。
 
 
◆発電所となった、あたらしい家。名前は「huit energie solaire」
 
太陽光発電システム工事の完了後、H様は電力受給契約(売電契約)を電力会社と結ばれています。電力受給契約とは、発電して余った電気を東京電力に売るために必要な契約で、ご自宅を「発電所」として登録します。契約が済むと、毎月、買い電ともに売電用の電力量計が検針され、売電した分の料金が振り込まれるようになります。売電価格は電力受給契約後の10年間は契約時の価格が固定されています。
H様邸の登録名は「huit energie solaire」。「huit」はフランス語で「8」のこと。人間の生活も自然の一部として循環するというご夫妻のお考えと「8」という数字が持つ循環のイメージを重ね合わせ、命名されました。
リノベーション密着レポート|H様邸 vol.7
発電所「huit energie solaire」が始動!


◆太陽光発電 + 蓄電池 両方のシステムで叶えられる黒字収支
 
1999年から太陽光発電の「余剰電力買い取り制度」が始まり、当初倍額で買い取られていたものが徐々に単価が下がってきたものの、買電単価と売電単価31円/1kWhとの差額は魅力的。H様邸の使用方法のコツはいかに高い時間帯に電気を買わずに済ませられるようにすることでした。
 
「買う」と「売る」の差額を大きくするためにまず始めにすることが東京電力とお得なプランで契約することです。H様邸では21~9時までの時間帯は電気が割安(22.5円/1kWh)になる「夜トクプラン12」を採用されました。
ちなみに多くの家庭で契約されている「従量電灯B」の300kwh超の単価は30.02円/1kwhです。
参考:東京電力エナジーパートナー HP
 
21時~朝9時までの割安の時間帯に集中して電気を買い、蓄電池に充電し、朝は毎日、満充電の状態にしておきます。昼間の割高な電気を買う必要はなく、太陽光で発電された電気を使い、朝夕の発電量が少ない時間帯に足らなくなると蓄電池の電気を使い(放電させ)、余った電気は売っています。
夜間の「充電モード」と昼間の「経済性モード」の一連の動きを自動で切り替えるのがキッチンの横に設置したマルチエネルギーモニターです。システム全体を一括管理しているので、現在の発電量、売っている余剰電力、蓄電池の残量、充・放電状態が表示され、ひと目で確認できます。
リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7
出典:SHARP 住宅エネルギーソリューション HP
 
補助金を使って導入した蓄電池システムは、電力節約のためには不可欠なもので、太陽光発電システムのみの場合は天候によって充電量が影響を受け、結果、買い電量も左右されることになってしまいます。
(補助金の詳細はvol.4にて)

H様邸は居住スペース、オフィス、多目的スペースまである大きなお家ですが、お引渡し後3ヶ月間の「買う」「売る」の収支をお尋ねしてみると、日中もオフィスでお仕事をされていてエアコン暖房が必要な期間であっても、太陽光が発電する電力だけで十分に電力を賄え、売電もできたそうです。
実際に、月毎の買電は100~230kwh、売電は350~490kwで、買い電分の基本料金を入れても、約5,000~10,000円の黒字との事でした。

リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7
お伺いした日は曇り空でしたが、発電中!(=緑色になっている)


◆有事の際も安心。蓄電池があれば、停電時でも3日間分の電力を賄える
 
通常使用時に常に満充電にしておける蓄電池システムは有事の際も頼もしい存在です。停電すると電気は買うことも売ることもできなくなりますが、自動で蓄電池からの放電に切り替わり、わずか5秒後には電気が使用できるようになります。停電が続く時も、日中は使う量を押え、太陽光で発電し、日没後は蓄電池に蓄えた電力を放電し使用できます。たとえ、太陽光発電できない場合でも節約しながら使えばおよそ3日分の電力を賄う事ができます。
リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7
出典:SHARP「クラウド知育電池システム」HP
※停電時に使用できる機器の動作時間については、各製品のカタログ値などを基に計算したものであり、動作を保証するものではありません。

電力が供給されない状態が長く続いても、天候さえ良ければ永続的に電気を使用して暮らせる安心感は、代えがたいものですね。

 
◆太陽光発電システムの保証と10年後

スタイル工房では太陽光発電システムの採用メーカーを定めず、パネル設置工事費が押さえられ、かつ、設置条件に合わせた提案をしています。シャープ製はパネルのモジュール形状が豊富で、蓄電池のサイズも業界最小。隣家との隙間にも場所をとらず設置できます。屋根形状が寄せ棟(よせむね)型のH様邸は、各メーカーでモジュールの敷設費用に大きく差が出て、無駄なく配置できることで決定しました。

リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7
太陽光パネルモジュール

リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7
蓄電池

リノベーション密着レポート|H様邸 Vol.7
パワーコンディショナー・・・発電した直流電力を交流電力に変換するもの

また、太陽光発電システムは異常なく使い続けられなければなりません。メーカーが発電状況をチェックしてくれる無料のWebモニタリングサービスがついているのも魅力です。蓄電池システムにエラーが発生していないか常に見守っていてくれますし、万が一不具合が発生した際も、すぐに発見・対応してくれるので安心です。
 
構成する機器全ての寿命も高額な分とても心配になりますが、機器システムの保証は15年まで選ぶことができ、保証範囲は付属するセンサー、ケーブルを含むシステムまるごとで、蓄電池は容量保証もされます。
 
「余剰電力買い取り制度」が始まってあと2年後の2019年には、電力受給契約の期間切れの家庭が現れることになっており、H様邸も10年の電力受給契約期間が終了するときがやってきます。期間終了後は買取り単価も決まっておらず、発電した電気の「全量自家消費時代」がやってくるともいわれており、その時こそ蓄電池システムを導入した意味が出てきます。
「買う」「売る」の単価差を利用・蓄電し、電力購入を減らすというやり方ではなく、昼間、太陽光発電で余った電力を蓄電し、発電量が少ない時間帯などに使用します。クリーンな電力をより多く使うことができるということです。より多く賢く使うには「使用量の見える化」が必要ですが、これもHEMSと分電盤の回路がつながっており、全回路ではありませんが、主要回路の使用量を把握することができます。
 
断熱性能を上げて電気の消費量を抑え、「人間の生活も自然の循環の一部」とのお考えから「自分たちで使うエネルギーは自分たちでつくる」ことを目標に取り入れた太陽光発電システム。
実際に使用していくと、価格以上の価値を感じるとおっしゃっていました。
 
 
次回は完成したH様邸について、写真とともにプランや間取りをご紹介します。お楽しみに!




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