コンクリート肌、一点ものの味わい。「躯体現し」リノベーション
2022年9月30日(金)
マンションリノベーションなどで、クロスなどの内装材をはがして、コンクリートをそのまま見せる手法を「躯体現し(くたいあらわし)」といいます。躯体というのは、建物をつくる構造そのもののこと。本来は隠れているコンクリート肌の味わいがカッコよく、倉庫カフェのようなこなれた空間にしてくれます。一見難しそうな「躯体現し」の取り入れ方を、事例をもとに見てみましょう。
おひとり暮らしの住まいをリノベーションで自分好みにカスタマイズしたお家です。
むきだしのままダクトレールが走る天井に、一部には古材を貼って変化を付けました。
一方の壁にはレンガを採用したブルックリンスタイル…いいえ、ジャンル分けするのもナンセンスですね。
飾られた時計や雑貨1つひとつから、住む人のセンスとこだわりが伝わってくる空間です。
天井の梁も現しで、表面の色むらや建築時のペンキなどが残っているのもなんとも味わい深い。
塗装と珪藻土で仕上げた壁、オールドオークの床とも調和し、全体の色味を抑えたことで素材感が生きています。
キッチンまわりの床とカウンターはモールテックス仕上げ。
モルタル風の塗装がコンクリート肌と相性抜群です。
この写真の事例詳細はこちら:No.632 自分だけの城 ~オトコライフを満喫~
緑に囲まれた築45年の中古マンションを購入し、リノベーションしたお家です。
南側の和室を取り込んで、LDKを広くとりました。
天井と壁を現しにして、ラフな味わいのリビングに。
レンガや漆喰なども取り入れ、ざっくりとした素材感の違いを楽しんでいます。
手作りの照明と素材の味わいが醸し出す、オリジナルの空間ができあがりました。
この写真の事例詳細はこちら:No.453 木と漆喰とコンクリート。素材のラフな手触りと、窓の緑を楽しむ家
こちらはRC造(鉄筋コンクリート)の築31年のマンションリノベ。
構造上、間取りを大きく変えることができなかったため、内装で雰囲気を変えることを目指しました。
日当たりがやや悪く、暗い印象があったため、天井を上げて解放感を演出。
出てきたコンクリートはキッチン側は塗装、リビング側はそのまま現しにしています。
ダイニングの壁の一部には内装材ではなく、あえて足場板を貼って仕上げ。
節が多くざらざらとした足場板の質感が、コンクリートの武骨さと出会って、なんともいえない味が生まれました。
エアープランツなどグリーンとの相性もばっちりですね。
この写真の事例詳細はこちら:No.279 間取りを変えず、自然素材でイメージ一新
躯体現しの場合、通常は天井裏スペースに隠されるダクトや照明のレールもむき出しになります。
こちらはおひとり暮らしのマンションリノベ。
ご友人を呼んで、パーティーができるような空間を希望されました。
2LDKを大きな1LDKにリノベし、天井を現しにしてさらに開放的に。
インテリアのこだわりは「古くなってもそれが味わいになるようなデザイン」。
床のパイン無垢材はダメージ加工をしてアンティークの温もりに。
造作の家具と建具はタモ材、キッチンカウンターはナラ材と、木肌の質感や経年変化の違いが楽しめます。
むき出しの配管の武骨なラインと、木の繊細な味わいが絶妙の個性を醸し出しています。
写真の事例詳細はこちら:No.245 光と素材感を手に入れた味わいある住まい
こちらは築43年。
ピカピカした新建材よりも、無骨な味わいを楽しむリノベを希望されました。
リビングの一部をスチールでゆるく仕切り、ライブラリー&ワークスペースに。
本を入れるとこんな感じ。
スチール格子の向こうは自宅で仕事をしたり、お子さんが勉強したりと家族みんなで使えるスペースに。
手持ちのアンティーク家具を合わせたり、自分たち仕様にカスタマイズできる、自由な住まいです。
No.555 暮らしに合わせた家
天井全体や、壁はちょっと…という方には、梁だけを現しにする方法も。
2LDKのファミリータイプのマンションを夫婦ふたり暮らしに合わせた例です。
部屋数よりもひと部屋の広さを重視して、1LDKにリノベしました。
洋室2室を、広々としたLDKに。
もとの2室にわたっていた梁は、クロスをはがして現しにしました。
希望は「古い民家の佇まいを思わせる、クラシカルでレトロなデザイン」。
お持ちのアンティーク調の和風家具や建具に合わせ、床は濃茶の無垢材に。
一部だけコンクリートが加わることで、まとまりすぎない、個性的な空間となりました。
写真の事例詳細はこちら: No.149 アンティークな家具たちが映えるお部屋に
人気の北欧デザインも、梁のみの現しならバランスよくまとまります。
こちらは、新婚さんのマンションリノベ。
和室と寝室を少しコンパクトにし、LDKを広げてふたりでゆっくりくつろげるようにしました。
ブルーグレーに塗装したリビングドアとの相性もいいですね。
木やタイルの質感をいかしつつ、品と味わいが共存した空間になりました。
写真の事例詳細はこちら: No.259 素材感を楽しめるレトロな雰囲気の住まい
本当は無垢材の床にしたかったのですが、床はカーペット敷きという規約があるマンション。
一部の天井を板張りにすることで、木を取り入れました。
カーペットの床は、どうしても甘さが出てしまうのですが…。
梁をコンクリート現しにすることで、カッコよさをプラス。
天井高をいかした、大人のマンションリノベが完成しました。
写真の事例詳細はこちら: No.360 ソファに座れば視線の先に最高の眺望!
自転車が趣味のご家族に、天井高を高くとった収納コーナーを。
三和土(たたき)のモルタルと質感が似ているので、統一感が生まれます。
(No.397 自然素材の子育てハウス)
こちらも玄関に趣味の収納を作ったお家です。
内窓の黒いアイアンと相性ぴったりで、男前度MAXの玄関収納ですね。
写真の事例詳細はこちら: No.372 素材感が映えるヴィンテージ空間
また、遮音性などの問題で、マンションの規約によっては現しが実現できないこともあります。中古購入を考えている場合は、あらかじめ確認しておきましょう。
2LDK→自由でアーティスティックなワンルームに
おひとり暮らしの住まいをリノベーションで自分好みにカスタマイズしたお家です。
むきだしのままダクトレールが走る天井に、一部には古材を貼って変化を付けました。
一方の壁にはレンガを採用したブルックリンスタイル…いいえ、ジャンル分けするのもナンセンスですね。
飾られた時計や雑貨1つひとつから、住む人のセンスとこだわりが伝わってくる空間です。
天井の梁も現しで、表面の色むらや建築時のペンキなどが残っているのもなんとも味わい深い。
塗装と珪藻土で仕上げた壁、オールドオークの床とも調和し、全体の色味を抑えたことで素材感が生きています。
キッチンまわりの床とカウンターはモールテックス仕上げ。
モルタル風の塗装がコンクリート肌と相性抜群です。
この写真の事例詳細はこちら:No.632 自分だけの城 ~オトコライフを満喫~
レンガや漆喰との相性も◎
緑に囲まれた築45年の中古マンションを購入し、リノベーションしたお家です。
南側の和室を取り込んで、LDKを広くとりました。
天井と壁を現しにして、ラフな味わいのリビングに。
レンガや漆喰なども取り入れ、ざっくりとした素材感の違いを楽しんでいます。
手作りの照明と素材の味わいが醸し出す、オリジナルの空間ができあがりました。
この写真の事例詳細はこちら:No.453 木と漆喰とコンクリート。素材のラフな手触りと、窓の緑を楽しむ家
コンクリート×足場板でカッコよさが際立つ
こちらはRC造(鉄筋コンクリート)の築31年のマンションリノベ。
構造上、間取りを大きく変えることができなかったため、内装で雰囲気を変えることを目指しました。
日当たりがやや悪く、暗い印象があったため、天井を上げて解放感を演出。
出てきたコンクリートはキッチン側は塗装、リビング側はそのまま現しにしています。
ダイニングの壁の一部には内装材ではなく、あえて足場板を貼って仕上げ。
節が多くざらざらとした足場板の質感が、コンクリートの武骨さと出会って、なんともいえない味が生まれました。
エアープランツなどグリーンとの相性もばっちりですね。
この写真の事例詳細はこちら:No.279 間取りを変えず、自然素材でイメージ一新
ダクトや、照明レールのラインも楽しんで
躯体現しの場合、通常は天井裏スペースに隠されるダクトや照明のレールもむき出しになります。
こちらはおひとり暮らしのマンションリノベ。
ご友人を呼んで、パーティーができるような空間を希望されました。
2LDKを大きな1LDKにリノベし、天井を現しにしてさらに開放的に。
インテリアのこだわりは「古くなってもそれが味わいになるようなデザイン」。
床のパイン無垢材はダメージ加工をしてアンティークの温もりに。
造作の家具と建具はタモ材、キッチンカウンターはナラ材と、木肌の質感や経年変化の違いが楽しめます。
むき出しの配管の武骨なラインと、木の繊細な味わいが絶妙の個性を醸し出しています。
写真の事例詳細はこちら:No.245 光と素材感を手に入れた味わいある住まい
天井も壁も現しのスパイシーリノベ
こちらは築43年。
ピカピカした新建材よりも、無骨な味わいを楽しむリノベを希望されました。
リビングの一部をスチールでゆるく仕切り、ライブラリー&ワークスペースに。
本を入れるとこんな感じ。
スチール格子の向こうは自宅で仕事をしたり、お子さんが勉強したりと家族みんなで使えるスペースに。
手持ちのアンティーク家具を合わせたり、自分たち仕様にカスタマイズできる、自由な住まいです。
No.555 暮らしに合わせた家
梁のみを現しにしてアクセントに
天井全体や、壁はちょっと…という方には、梁だけを現しにする方法も。
2LDKのファミリータイプのマンションを夫婦ふたり暮らしに合わせた例です。
部屋数よりもひと部屋の広さを重視して、1LDKにリノベしました。
洋室2室を、広々としたLDKに。
もとの2室にわたっていた梁は、クロスをはがして現しにしました。
希望は「古い民家の佇まいを思わせる、クラシカルでレトロなデザイン」。
お持ちのアンティーク調の和風家具や建具に合わせ、床は濃茶の無垢材に。
一部だけコンクリートが加わることで、まとまりすぎない、個性的な空間となりました。
写真の事例詳細はこちら: No.149 アンティークな家具たちが映えるお部屋に
北欧インテリアに合わせるときは?
人気の北欧デザインも、梁のみの現しならバランスよくまとまります。
こちらは、新婚さんのマンションリノベ。
和室と寝室を少しコンパクトにし、LDKを広げてふたりでゆっくりくつろげるようにしました。
ブルーグレーに塗装したリビングドアとの相性もいいですね。
木やタイルの質感をいかしつつ、品と味わいが共存した空間になりました。
写真の事例詳細はこちら: No.259 素材感を楽しめるレトロな雰囲気の住まい
カーペットの甘さを抑えるコンクリート
本当は無垢材の床にしたかったのですが、床はカーペット敷きという規約があるマンション。
一部の天井を板張りにすることで、木を取り入れました。
カーペットの床は、どうしても甘さが出てしまうのですが…。
梁をコンクリート現しにすることで、カッコよさをプラス。
天井高をいかした、大人のマンションリノベが完成しました。
写真の事例詳細はこちら: No.360 ソファに座れば視線の先に最高の眺望!
玄関など、小スペースで取り入れてみる
リビングに取り入れるのはハードルが高い!という方には、玄関がおすすめ。自転車が趣味のご家族に、天井高を高くとった収納コーナーを。
三和土(たたき)のモルタルと質感が似ているので、統一感が生まれます。
(No.397 自然素材の子育てハウス)
こちらも玄関に趣味の収納を作ったお家です。
内窓の黒いアイアンと相性ぴったりで、男前度MAXの玄関収納ですね。
写真の事例詳細はこちら: No.372 素材感が映えるヴィンテージ空間
まとめ
躯体を現しにすることで、インテリアとしての味わいだけでなく、空間にひろがりが生まれるのが分かっていただけたと思います。ただし、躯体はもともと見せるためにつくられたものではないため、そのまま使えるかどうかは「開けてみないと分からない」という一面も。もしあまりよい状態でなければ、塗装を施すことで叶えたいイメージを実現することもできます。また、遮音性などの問題で、マンションの規約によっては現しが実現できないこともあります。中古購入を考えている場合は、あらかじめ確認しておきましょう。