「回遊動線」で小さなイライラ解消!QOLを上げるリノベ
家族が家で過ごす時間が長くなったことで、見過ごせないのが動線問題。洗濯物をかかえてベランダに出ようとしたら、トイレに急ぐ家族とぶつかりそうになって、お互いに小さく「イラッ」…こういう事って、積もりつもると大きなストレスになっていきますね。実はこれ、リノベで解消できるんです。
アイランドキッチンが主役!水まわりに双方向アクセス
最初は築34年の中古戸建をリノベーションしたご夫婦。
和室とLDKに分かれていた1階を広々LDKに、その空間をはさむように玄関とバスルームを配置しました。
壁付けだったキッチンをアイランドのⅡ型に変更。
向かって右が洗面室&バスルームで、左がパントリーを挟んで玄関になっています。
バスルームとキッチンはお掃除しやすいフロアタイルでつなげました。
洗濯機をセットして、食事の準備…洗濯が終わったら干して…もスムーズ。
家族がお風呂に入る時も、リビングから直接アクセスできます。
柱越しに見える紺色のドアの向こうがトイレと玄関。
玄関からドアを入ってすぐに冷蔵庫、その奥にパントリーを設けているため、買い物した食品をすぐにしまえます。
水まわりを一直線に並べて、キッチンとリビングそれぞれから行ける動線のため、家族とぶつかる心配がありません。
注文住宅などでもよく採用される、王道の回遊動線のかたちです。
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No.740 穏やかな時間を愛犬とともに
廊下をLDKに取り込んで、キッチンをぐるり
つづいては、壁式構造の中古マンションを購入してリノベした例。
構造上、大きな間取り変更はできないものの、キッチンを中心に回遊動線をつくりました。
もともとL型だったキッチンをコンパクトなI型に変更。
オープンではありませんが、お料理に集中できる環境です。
リビング側、キッチンとちょうど向かい合わせの場所には、家族で使えるカウンターデスクを置きました。
右側にはリビングドアがありましたが、玄関側に移動してひとつの大空間に。
手前からも奥からもキッチンに回り込むことができます。
キッチンの背面カウンターや吊り戸棚は、収納力たっぷりのパントリーとして活用。
キッチンと廊下の間には、跳ね上げ式のカウンターを設置しました。
下げればオープンに、上げればお料理の時の仮置き場としてフレキシブルに使い分けできます。
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No.662 天衣無縫 壁があっても家族はつながる
玄関から、手を洗ってキッチンorリビングへ。どちらも自由自在
2階にあったLDKを1階に移動した例です。
2階に家族それぞれの個室とお風呂、1階はワンフロアを広々としたLDKにリノベーションしました。
玄関は土間を幅広にとって、入って左のドアを開けるとリビングへ、右側はキッチンへつながります。
間にはさりげなく手洗いも設けたので、手を洗ってから中に入ることができます。
リビングダイニング側からはこのように、最初のおうちと同じ、キッチンカウンターが中心になった配置。
キッチン側はホワイトの引き戸にしたため、開けても閉めても目立ちません。
「こっちからも、あっちからも行けるニャ!」猫ちゃんも嬉しそうですね。
回遊動線って、ぐるぐる動き回る子どもやペットにもうれしい間取りだったりします。
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No.745 家族の時間を育んで
テレワークにも便利なスタディスペースを中心に
ここまで、キッチンを中心にした回遊動線をご紹介しましたが、それ以外のパターンもあります。
コの字型につくったスタディスペースが、個室とLDの間の仕切りとして機能したこちらのマンション。
スタディスペースを中心に、洋室→LD→キッズスペース→洋室と回遊できる間取りです。
家族で使うスタディスペースは、リビングの隣ながらほどよく集中できる環境。
バックも壁なので、テレワークやオンライン会議にも困りませんね。
ブルーのドアはウオークインクロゼット。
白い引き戸の向こうの洋室とつながっており、ここも回遊が可能です。
引き戸を開け放つと、空間につながり感が生まれます。
右側はキッズスペースで、キッチンからも目が届く場所に配置しました。
今はオープンですが、将来は仕切って子ども部屋にする予定だそう。
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No.736 ライフスタイルに合わせた回遊動線
ブルックリンのムードで回遊。インテリアを楽しむ動線
最後は、玄関から土間を回ってリビングに入る回遊動線をご紹介します。
土間の壁はレンガタイルと自転車で、ガレージ風のギャラリーのようなかっこいい空間。
お茶を飲んでくつろげるようなコーナーもつくりました。
時短や家事ラクというよりも、暮らしとインテリアを楽しむための回遊動線です。
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No.669 private Hotel Brooklyn
まとめ
玄関に水まわり、リビングダイニング…家族の行動パターンによって、回遊動線のつくり方は変わってきます。普段の生活で感じるちょっとした不便や、狭いと感じる場所、デッドスペースについて、まずは家族で話し合ってみましょう。「リノベーションの最適解のカギは、自分たちが握っている!」その気付きが、リノベ成功の第一歩です。