Vol.4 二世帯みんなが笑顔になった、大工さんの家づくり
2019年8月23日(金)
住まいのプロ集団ならではの新築物件を紹介する「新築密着レポ」。今回は大工さんご自身の家づくり。奥さまのご実家を二世帯住宅に建て替えた実例です。Vol.4は、暮らし始めたご家族に住み心地や生活変化などをインタビューしてみました。
夫を見直す、お父さんを頼もしく思う機会に
──新居の完成おめでとうございます。まずは、奥様に家づくり全般の感想を伺ってもよろしいですか。
K様●ありがとうございます。本当にうれしいです。それから、おかしな話ですが、夫を見直しました。というのも、これまで大工として現場で働く夫を見たことがなかったから。今回初めて現場で柱や梁を組んだり、細かな造作をする姿を目の当たりにして、頭ではわかっていたけど、この人、本当に家を建てられるんだなって、今更ながら感動しちゃいました(笑)。私は腕のいい大工の妻なんだと実感できましたし、感謝しています。
◆いつもやさしいお父さんが、現場では凛々しい大工さんに
──現場のご主人は輝いていましたか?
K様●いい顔をしていたと思います。子どもたちも、いつもとは違う頼もしい父親の顔に出会えて、すごくよかったんじゃないかな。
──新鮮な発見があったようですね。お父様やお母様もおよろこびでしょうか。
K様●はい、二世帯がいい距離感で明るく楽しく暮らせる家ができて、よろこんでいます。両親は初めの頃、少し戸惑っていたようです。建て替えは大きな変化ですからね。長く別々だった親子が同じ屋根の下で暮らすことになるわけですし。だから反対というわけではなく、これまでの家に愛着もあったはずですし、ノリノリだった私たちのテンションと温度差があったのかもしれません。でも、話が具体的になっていくうちに、だんだん興味を示して要望も伝えるようになってきて。なんだか新しい親子関係が築けたように思います。
◆1階 - 間取り図
◆2階 - 間取り図
お互いいい距離感で暮らせ、楽しみも共有できる二世帯住宅
──家自体についてはどんな感想をお持ちですか。
K様●以前は敷地の半分くらいに実家が建っていたわけですが、今回は二世帯なので、敷地を最大限に活かしてもらいました。おかげさまで、建ぺい率や容積率、斜線規制など、いろいろな法規をクリアしながら、2台分の駐車場がある二世帯住宅が完成。玄関もLDKもそれぞれ別の二世帯住宅ですが、玄関ホールで行き来できるので一緒に何かしたり、助け合ったりしやすいんです。
1階の親世帯は階段を使わずワンフロアでラクに暮らせます。コンパクトですが、生活空間と水回りが近くて生活しやすい。以前にはなかった吹抜けの開放感が味わえ、天窓や中庭から入る光も気持ちいい。お隣と目が合わないように窓をつくってくれたので、落ち着けるようです。
──お父様は音楽室を叶えられましたね。
K様●そう、父は専用の趣味スペースができてうれしそう。将来、もし介護が必要になってもここで過ごしたいと、トイレまで設けてもらいました。また、スタイル工房さんの優しいお気遣いもありがたかったな。父の音楽室は玄関の正面で、入口のドアが目立ちます。ここに、以前の家のリビングドアを使ってくれたんですね。丁寧に磨いて、父の好きな色に塗装し直して。
──気分も新たに、思い出とも一緒に暮らせるわけですね。お母様はお料理教室を開かれる予定なのですか。
◆キッチンは料理教室にも使えるよう、フルオープンスタイルに。生活感を出さないように、背面に3枚引き戸の収納を設け、カウンター下も収納として活用
K様●ええ、2階の私たちのLDKを使ってもらう予定です。その意味でも、とても広々と設計してもらえて感謝しています。夫は大変だったようですが、勾配天井はとても気持ちいい。同じ広さでも天井が高いと開放感が違いますね。ロフトやそこにつながる互い違い階段は子どもたちのお気に入り。
使い勝手のいい工夫と、長期優良住宅の快適さに包まれて
──新しいキッチンを使ってみてどうですか?
K様●リビングに開かれたスタイルなので家族に向き合え、天井の高さを感じながら気持ちよく料理を作れます。カウンターの幅と奥行きがたっぷりあって、ワークトップがフラット。だから、家族やゲストと囲んで使え、教室としても使いやすいと思います。
──収納もこだわりポイントと聞いていますが。
K様●生活感の出ない家が希望でしたから、欲しいところに欲しい収納ができたのはうれしい。キッチンには3枚引戸の収納やパントリーがあるので、まとめ買いができますし、必要なモノが出し入れしやすい。炊飯器や電子レンジなど、必要だけどあまり見せたくないものがスッキリ収まります。各部屋の収納はもちろん、シューズインクローゼットや洗面スペースの衣類収納など、煩雑になりがちなところが片付くようになりました。階段の踊り場まで収納として活かしてくれたことにも感謝です。
──家中をいつもキレイに保てそうですね。家事動線などはどうですか?
K様●一番いいのは洗濯動線。洗ったらサッと室内干しスペースに掛けられますから。その先はバルコニーなので、外に干すこともできます。濡れて重い洗濯物を持ってあちこち動かなくていいんです。
──春夏秋冬の快適さはどうでしょう。
K様●わが家は長期優良住宅の認定を受けるために、断熱性能の最高等級4をクリアしています。思えば、工事中2週間くらい断熱材を入れ続けていました。そのおかげか、昨年の猛暑も家の中ではラクに過ごせました。エアコンが一度冷えたら止めても涼しさが続きます。冬は床暖房だけで足元から暖かい。足触りのいい杉材と合わせて、寝転がりたくなる気分なんです。この快適さと広々とした空間にいると気持ちまで解放される感じ。
──最後に、施主であり、大工であるご主人に家づくりの感想や暮らしの変化などを伺いたいと思います。
K様●自分の家だからと気負わず、いつも通り、大工として丁寧な仕事を心がけました。ただ、建てながら、もう暮らしているような不思議な感覚があって。やっぱり自分の家なんだなと思いました。なによりもうれしいのは、家族が自分以上によろこんでくれていること。妻はもちろん、両親も快適で暮らしやすいと言ってくれます。妻はよく友人を招くようになりました。苦労した勾配天井はママ友からも好評で、少し私の株が上がったかもしれません。家づくりの相談をされることもあり、外観や間取りを含めて、この家が広告塔のような存在になっていると実感しました。
──とても参考になるお話が伺えました。ありがとうございます
夫を見直す、お父さんを頼もしく思う機会に
──新居の完成おめでとうございます。まずは、奥様に家づくり全般の感想を伺ってもよろしいですか。
K様●ありがとうございます。本当にうれしいです。それから、おかしな話ですが、夫を見直しました。というのも、これまで大工として現場で働く夫を見たことがなかったから。今回初めて現場で柱や梁を組んだり、細かな造作をする姿を目の当たりにして、頭ではわかっていたけど、この人、本当に家を建てられるんだなって、今更ながら感動しちゃいました(笑)。私は腕のいい大工の妻なんだと実感できましたし、感謝しています。
◆いつもやさしいお父さんが、現場では凛々しい大工さんに
──現場のご主人は輝いていましたか?
K様●いい顔をしていたと思います。子どもたちも、いつもとは違う頼もしい父親の顔に出会えて、すごくよかったんじゃないかな。
──新鮮な発見があったようですね。お父様やお母様もおよろこびでしょうか。
K様●はい、二世帯がいい距離感で明るく楽しく暮らせる家ができて、よろこんでいます。両親は初めの頃、少し戸惑っていたようです。建て替えは大きな変化ですからね。長く別々だった親子が同じ屋根の下で暮らすことになるわけですし。だから反対というわけではなく、これまでの家に愛着もあったはずですし、ノリノリだった私たちのテンションと温度差があったのかもしれません。でも、話が具体的になっていくうちに、だんだん興味を示して要望も伝えるようになってきて。なんだか新しい親子関係が築けたように思います。
◆1階 - 間取り図
◆2階 - 間取り図
お互いいい距離感で暮らせ、楽しみも共有できる二世帯住宅
──家自体についてはどんな感想をお持ちですか。
K様●以前は敷地の半分くらいに実家が建っていたわけですが、今回は二世帯なので、敷地を最大限に活かしてもらいました。おかげさまで、建ぺい率や容積率、斜線規制など、いろいろな法規をクリアしながら、2台分の駐車場がある二世帯住宅が完成。玄関もLDKもそれぞれ別の二世帯住宅ですが、玄関ホールで行き来できるので一緒に何かしたり、助け合ったりしやすいんです。
1階の親世帯は階段を使わずワンフロアでラクに暮らせます。コンパクトですが、生活空間と水回りが近くて生活しやすい。以前にはなかった吹抜けの開放感が味わえ、天窓や中庭から入る光も気持ちいい。お隣と目が合わないように窓をつくってくれたので、落ち着けるようです。
──お父様は音楽室を叶えられましたね。
K様●そう、父は専用の趣味スペースができてうれしそう。将来、もし介護が必要になってもここで過ごしたいと、トイレまで設けてもらいました。また、スタイル工房さんの優しいお気遣いもありがたかったな。父の音楽室は玄関の正面で、入口のドアが目立ちます。ここに、以前の家のリビングドアを使ってくれたんですね。丁寧に磨いて、父の好きな色に塗装し直して。
──気分も新たに、思い出とも一緒に暮らせるわけですね。お母様はお料理教室を開かれる予定なのですか。
◆キッチンは料理教室にも使えるよう、フルオープンスタイルに。生活感を出さないように、背面に3枚引き戸の収納を設け、カウンター下も収納として活用
K様●ええ、2階の私たちのLDKを使ってもらう予定です。その意味でも、とても広々と設計してもらえて感謝しています。夫は大変だったようですが、勾配天井はとても気持ちいい。同じ広さでも天井が高いと開放感が違いますね。ロフトやそこにつながる互い違い階段は子どもたちのお気に入り。
使い勝手のいい工夫と、長期優良住宅の快適さに包まれて
──新しいキッチンを使ってみてどうですか?
K様●リビングに開かれたスタイルなので家族に向き合え、天井の高さを感じながら気持ちよく料理を作れます。カウンターの幅と奥行きがたっぷりあって、ワークトップがフラット。だから、家族やゲストと囲んで使え、教室としても使いやすいと思います。
──収納もこだわりポイントと聞いていますが。
K様●生活感の出ない家が希望でしたから、欲しいところに欲しい収納ができたのはうれしい。キッチンには3枚引戸の収納やパントリーがあるので、まとめ買いができますし、必要なモノが出し入れしやすい。炊飯器や電子レンジなど、必要だけどあまり見せたくないものがスッキリ収まります。各部屋の収納はもちろん、シューズインクローゼットや洗面スペースの衣類収納など、煩雑になりがちなところが片付くようになりました。階段の踊り場まで収納として活かしてくれたことにも感謝です。
──家中をいつもキレイに保てそうですね。家事動線などはどうですか?
K様●一番いいのは洗濯動線。洗ったらサッと室内干しスペースに掛けられますから。その先はバルコニーなので、外に干すこともできます。濡れて重い洗濯物を持ってあちこち動かなくていいんです。
──春夏秋冬の快適さはどうでしょう。
K様●わが家は長期優良住宅の認定を受けるために、断熱性能の最高等級4をクリアしています。思えば、工事中2週間くらい断熱材を入れ続けていました。そのおかげか、昨年の猛暑も家の中ではラクに過ごせました。エアコンが一度冷えたら止めても涼しさが続きます。冬は床暖房だけで足元から暖かい。足触りのいい杉材と合わせて、寝転がりたくなる気分なんです。この快適さと広々とした空間にいると気持ちまで解放される感じ。
──最後に、施主であり、大工であるご主人に家づくりの感想や暮らしの変化などを伺いたいと思います。
K様●自分の家だからと気負わず、いつも通り、大工として丁寧な仕事を心がけました。ただ、建てながら、もう暮らしているような不思議な感覚があって。やっぱり自分の家なんだなと思いました。なによりもうれしいのは、家族が自分以上によろこんでくれていること。妻はもちろん、両親も快適で暮らしやすいと言ってくれます。妻はよく友人を招くようになりました。苦労した勾配天井はママ友からも好評で、少し私の株が上がったかもしれません。家づくりの相談をされることもあり、外観や間取りを含めて、この家が広告塔のような存在になっていると実感しました。
──とても参考になるお話が伺えました。ありがとうございます