Vol.2 プランナーが語る「モデルルームで目指した家づくり」
2018年7月24日(火)
リノベーションのリアルな現場をお伝えする「リノベ密着レポ」。第8弾は、スタイル工房としては初めてのモデルルームができるまで。第2回目となる今回の登場人物は、全体プランを担当したチーフプランナー・渡辺。
モデルルームづくりを通して伝えたかったこと、想定した暮らしなどについて話してもらいました。
目指したのは「普遍的な家づくり」
モデルルームのプランニングにあたって、社長からの要望は大きくは2つ。
・住居として成り立つ、実際に住める空間であること
・お客様との打ち合わせやセミナーはもちろん、社員が使えるような場所であること
それに対し、プランナーである渡辺が目指したのは「普遍的な家」だったといいます。
「通常のプランニングでは、オーナーがいて、その要望と課題解決のために間取りやデザインを考えていきます。今回のモデルルームでは、オーナーがいないぶん、お家の快適さや長く使い続けられる素材、家族の変化に合わせて変えられる間取りなど、スタイル工房が普段からやっている『当たり前』が伝わるようにプランニングしました」。
住む人の暮らしに寄り添うプランニングに定評のあるチーフプランナー・渡辺
モデルルームだからといって何ら特別なことはしていない、と話す渡辺。
ただ、オーナー不在ということで、課題をはっきりさせるのが難しいのでは、と感じてしまうのですが…。
「いえいえ!既存のお家は3方角部屋で夏は暑く、冬は寒い。築28年の鉄骨造で、細切れの2LDKの間取り、眺望など
問題はたくさんありました。大きく張り出したカーテンボックスや黒いサッシと、デザイン面も!」。
それらを解決するために、まず施したのが前回も触れた断熱工事。
「見えないところの工事にかなりお金をかけています(笑)!冬場、お風呂であたたまっても、寒い廊下を通ってリビングへ…ということのないよう、お風呂やトイレもどこも同じ温度で移動できるように。お家のどこにいても快適だからこそ、62㎡という限られた空間を有効に使える、ということもリノベーションの大切な課題解決なんです」
外壁に接している面に発泡ウレタンの断熱材を吹きつける断熱工事のようす
「スタイル工房が目指す『当たり前の住環境』の快適さを、社内外に知ってもらえるように」。
それが、まず最初に渡辺が目指したことでした。
回遊できること、家族の変化に合わせて変えられること
間取りについてはどうでしょうか。
今回2LDKという間取り自体は変わっておらず、玄関やバス・トイレの場所も大きくは移動していません。
水まわりの変化といえば、北側の端にあったキッチンが、造作カウンターを備えてLDKの一部に取り込まれたこと。
キッチンのBefore(左)→After(右)。Afterの右手ドア奥にあった既存のキッチンを、LDK側に移動しオープンに
「オープンキッチンは今や家族のコミュニケーションの中心となりつつあります。ここでお茶を入れて、ダイニングテーブルの家族とおしゃべりをして…。もちろん社員同士がそうやって使ってくれることも想定しました」
もともとキッチンがあった場所は、キッチンからも廊下からも入れる個室に。
客間や子ども部屋、主婦室など使い方は自由です。
キッチンの奥の扉を開けたところ(左)と、(右)閉めたところ。建具のガラスから奥のバルコニーからの光が届く
「使い道を限定しないところも、スタイル工房らしさのひとつかな、と。また、玄関から水まわり、キッチン、リビングと回遊できる動線になっています」。
回遊動線をひいたことで、空間を無駄なく使うこと、日々の家事のストレスを軽くすること、そして前述の、家のどこにいても温度差がないことを同時に実現している、ということですね!
高円寺モデルルーム プランスケッチ図
LDKも、ひとつの大空間としても使えますが、引き戸を閉めれば個室になるという、可変性のある間取り。
キッチンからのアングル。開け放てば奥にも窓が(左)、閉めても快適に使える(右)
「時間の経過とともに、住む人の家族構成も変わっていきます。暮らしの変化に合わせて変えられる間取り。これも、プランニングの時に必ず考えることです」。
「長く幸せに住んでもらうためには?」からブレないプランニング。
これも、渡辺が伝えていきたい、大切なDNAなのかもしれません。
デザインはあえて作り込まず、本物の素材で
そして、長く住む喜びのひとつである、経年変化を楽しめる自然素材づかいはスタイル工房の得意分野!
無垢の床、天然石調の壁とモデルルームにもそれらがいかんなく発揮されていますが、見た目の印象はとてもシンプル。
「あえてつくり込まないで、流行にとらわれないデザインを目指しました。シンプルで普遍的なデザインを、自然の素材で構成する心地よさも感じてもらえたら嬉しい」。
クライアントとなるオーナーさんはもちろん、中にいるスタッフや、これからリノベの世界に入る人にもぜひ来てほしい!と話してくれました。
「華美ではない、ふつうの暮らしのための」造作キッチン(左)と造作洗面台(右)
この場所でいろんなことがしたい!と渡辺。
そのワクワクした面持ちは、そのままスタイル工房の社員の気持ちを代弁するかのようでした。
渡辺「ここでヨガ教室なんてどう?」 三上社長「ええ~。ヨガかぁ(苦笑)」
さらに、デザインについては、新高円寺オフィスの若手スタッフも積極的にアイデアを出し、プランニングしています。
モデルルームづくりに関わった若手社員にも話を聞いてきたので、それは最終回に。
次回は現場でモデルルームができあがっていく様子を、時系列で追いかけてみます!
モデルルームづくりを通して伝えたかったこと、想定した暮らしなどについて話してもらいました。
目指したのは「普遍的な家づくり」
モデルルームのプランニングにあたって、社長からの要望は大きくは2つ。
・住居として成り立つ、実際に住める空間であること
・お客様との打ち合わせやセミナーはもちろん、社員が使えるような場所であること
それに対し、プランナーである渡辺が目指したのは「普遍的な家」だったといいます。
「通常のプランニングでは、オーナーがいて、その要望と課題解決のために間取りやデザインを考えていきます。今回のモデルルームでは、オーナーがいないぶん、お家の快適さや長く使い続けられる素材、家族の変化に合わせて変えられる間取りなど、スタイル工房が普段からやっている『当たり前』が伝わるようにプランニングしました」。
住む人の暮らしに寄り添うプランニングに定評のあるチーフプランナー・渡辺
モデルルームだからといって何ら特別なことはしていない、と話す渡辺。
ただ、オーナー不在ということで、課題をはっきりさせるのが難しいのでは、と感じてしまうのですが…。
「いえいえ!既存のお家は3方角部屋で夏は暑く、冬は寒い。築28年の鉄骨造で、細切れの2LDKの間取り、眺望など
問題はたくさんありました。大きく張り出したカーテンボックスや黒いサッシと、デザイン面も!」。
それらを解決するために、まず施したのが前回も触れた断熱工事。
「見えないところの工事にかなりお金をかけています(笑)!冬場、お風呂であたたまっても、寒い廊下を通ってリビングへ…ということのないよう、お風呂やトイレもどこも同じ温度で移動できるように。お家のどこにいても快適だからこそ、62㎡という限られた空間を有効に使える、ということもリノベーションの大切な課題解決なんです」
外壁に接している面に発泡ウレタンの断熱材を吹きつける断熱工事のようす
「スタイル工房が目指す『当たり前の住環境』の快適さを、社内外に知ってもらえるように」。
それが、まず最初に渡辺が目指したことでした。
回遊できること、家族の変化に合わせて変えられること
間取りについてはどうでしょうか。
今回2LDKという間取り自体は変わっておらず、玄関やバス・トイレの場所も大きくは移動していません。
水まわりの変化といえば、北側の端にあったキッチンが、造作カウンターを備えてLDKの一部に取り込まれたこと。
キッチンのBefore(左)→After(右)。Afterの右手ドア奥にあった既存のキッチンを、LDK側に移動しオープンに
「オープンキッチンは今や家族のコミュニケーションの中心となりつつあります。ここでお茶を入れて、ダイニングテーブルの家族とおしゃべりをして…。もちろん社員同士がそうやって使ってくれることも想定しました」
もともとキッチンがあった場所は、キッチンからも廊下からも入れる個室に。
客間や子ども部屋、主婦室など使い方は自由です。
キッチンの奥の扉を開けたところ(左)と、(右)閉めたところ。建具のガラスから奥のバルコニーからの光が届く
「使い道を限定しないところも、スタイル工房らしさのひとつかな、と。また、玄関から水まわり、キッチン、リビングと回遊できる動線になっています」。
回遊動線をひいたことで、空間を無駄なく使うこと、日々の家事のストレスを軽くすること、そして前述の、家のどこにいても温度差がないことを同時に実現している、ということですね!
高円寺モデルルーム プランスケッチ図
LDKも、ひとつの大空間としても使えますが、引き戸を閉めれば個室になるという、可変性のある間取り。
キッチンからのアングル。開け放てば奥にも窓が(左)、閉めても快適に使える(右)
「時間の経過とともに、住む人の家族構成も変わっていきます。暮らしの変化に合わせて変えられる間取り。これも、プランニングの時に必ず考えることです」。
「長く幸せに住んでもらうためには?」からブレないプランニング。
これも、渡辺が伝えていきたい、大切なDNAなのかもしれません。
デザインはあえて作り込まず、本物の素材で
そして、長く住む喜びのひとつである、経年変化を楽しめる自然素材づかいはスタイル工房の得意分野!
無垢の床、天然石調の壁とモデルルームにもそれらがいかんなく発揮されていますが、見た目の印象はとてもシンプル。
「あえてつくり込まないで、流行にとらわれないデザインを目指しました。シンプルで普遍的なデザインを、自然の素材で構成する心地よさも感じてもらえたら嬉しい」。
クライアントとなるオーナーさんはもちろん、中にいるスタッフや、これからリノベの世界に入る人にもぜひ来てほしい!と話してくれました。
「華美ではない、ふつうの暮らしのための」造作キッチン(左)と造作洗面台(右)
この場所でいろんなことがしたい!と渡辺。
そのワクワクした面持ちは、そのままスタイル工房の社員の気持ちを代弁するかのようでした。
渡辺「ここでヨガ教室なんてどう?」 三上社長「ええ~。ヨガかぁ(苦笑)」
さらに、デザインについては、新高円寺オフィスの若手スタッフも積極的にアイデアを出し、プランニングしています。
モデルルームづくりに関わった若手社員にも話を聞いてきたので、それは最終回に。
次回は現場でモデルルームができあがっていく様子を、時系列で追いかけてみます!