キッチンリノベーション総まとめ!種類や特徴、ポイントや工夫点は?
2022年10月30日(日)
毎日のように使うキッチン。せっかくリノベーションするのだから、ただ設備を新しくするだけじゃつまらない!動線や収納も見直して、これまでより使いやすく、おしゃれにしたいですよね。システムキッチンってどんな種類があるの?それぞれのメリット&デメリットは?リフォームやリノベーションのときに気を付けたいポイントは?…などなど、気になる基本をまとめました。それぞれ実際のリノベーション事例をもとにご紹介するので「マネしたい」から入るもよし!自分にとっての「理想のキッチン」のイメージをつかんでみましょう。
目次
「対面式」には、「アイランドキッチン」と「ペニンシュラキッチン」があります。
「アイランド=島」の名前の通り、キッチンのどこも壁に接することなく島のように配置したアイランドキッチン。
モデルハウスやキッチンスタジオのようで、憧れている人も多いのではないでしょうか。
こちらは築53年のご実家を、若いご夫婦のためにリノベーションした例です。
壁を取り払って作った広いLDKの真ん中にクリナップのステンレスキッチンを置きました。
アイランドキッチンにダイニングテーブルの役割をもつカウンターも造作しました。
日本家屋の味わいを生かしてリノベーションした空間は、まるで料亭のよう。
「アイランドキッチン」というと洋風のイメージが強いですが、和のアイランドも素敵ですね。
ダイニング側から手元が見えるのがアイランドキッチンの弱点でもありますが、少し高くして視線をガード。
コンロ側にはすりガラスのカバーを立てることで、熱気や油跳ねなどがカウンターに届かないようにしています。
この写真の事例詳細はこちら: No.262 和を消して、simple&classyな住まいに変身
他にもいろんなバリエーションのアイランドキッチンが見たい!という方はこちらをぜひどうぞ。
⇒憧れのアイランドキッチン!後悔しないための心配解消Q&A
「ペニンシュラ=半島」という意味を聞けば、納得ができますね。
対面式キッチンのなかではとてもポピュラーなかたちです。
キッチンが接している壁をタイル張りにして、ダイニングまで続けたペニンシュラ型。
タイル壁の質感とグレーの収納扉、ステンレスの組み合わせがかっこいいクリナップのキッチンです。
対面型なので、キッチンからもリビングの方まで見渡せて気持ちよくお料理ができます。
まだ目が離せないお子様のいるおうちにもオススメです。
この写真の事例詳細はこちら:No.779 ワークとライフのベストなバランス
対面型が主流とはいえ、いまでも根強い人気があります。
壁付けの最大のメリットはカウンターでスペースを分断せず、ダイニングをひとつの空間として広く使えること。
縦長の白いタイルを壁に貼り、リビングダイニングからの見え方にもこだわった壁付けキッチン。
キッチンからくるりと振り返った位置にダイニングテーブルを置いており、配膳もスムーズですね。
LDKがすっきりと見えて、キッチンカウンターを迂回しなくてもすむため、動きやすいのもポイント。
こちらのおうちは壁を立ち上げ、パントリーをつくって冷蔵庫もその中に。
リビングからキッチンが見えてしまうことや収納不足が壁付けの弱点ですが、このやり方ならクリア。
サイドも目隠しできるようにして、ストック食品などが見えないように工夫しています。
この写真の事例詳細はこちら:No.755 【 無題 】
築35年のおばあさまのおうちを引き継いでリノベーションしたご家族。
独立型といっても、窓とガラス面の多いドアで、閉塞感は全くありません。
それどころか収納もスペースもふんだんに備え、ゆったりとぜいたくなキッチン空間です。
壁に貼ったタイルもレトロな味わいでとてもかわいい!
こちらのおうちには猫ちゃんがいるそう。
食べものの誤飲や毛の飛散を防ぐことのできる独立型は、ペットのいるご家族にもオススメです。
この写真の事例詳細はこちら:No.656 受け継がれるシンプルな暮らし
ところで、キッチンを構成する主要素は、コンロとシンクですね。
シンクとコンロの配置によっても、キッチンは「Ⅰ型」「Ⅱ型」「L型」に分けられます。
壁向きにもできますが、対面式の場合は、コンロ側に腰壁を立ち上げることもできます。
ダイニングから見るとこんな感じで、シンク側がオープンになっているため、カウンター越しに配膳もラクラク。
腰壁部分に棚を取り付けて雑貨を飾ったり、コンセントを設置したりと、壁面を利用できます。
コンロ側は閉じたつくりなので、このように勝手口のドアや窓があると暗くなりません。
換気扇がリビング側から見えないのもメリットです。
この写真の事例詳細はこちら:No.820 自然が感じられる家
Ⅰ型キッチンよりも、カウンターの横幅が短くてすむため、間取りによる制約が少なくなります。
カウンター側にシンクを置き、コンロは壁側に分かれているため、キッチンスペースがコンパクトですね。
シンク⇔コンロの移動が振り返ればすむため、キッチン内での動きもコンパクト。
お鍋を見ている間に、もうひとりは洗い物を…と2人以上で作業を分担するのにも向いています。
換気扇が壁側でカウンター上に出っ張らず、見た目がすっきりしているのもメリットです。
この写真の事例詳細はこちら:No.812 一人ひとりが居心地よく
最近増えてきているこちらのⅡ型キッチン、バリエーションやさらなるメリットはこちらをどうぞ。
⇒対面と壁付け式のイイとこどり♪動きやすいⅡ型キッチン
こちらは壁構造のマンションをリノベーションした例。
構造上、大きな間取りの変更は難しいなか、家事動線や空間のつながりを大切にプランニングしています。
独立していたキッチンは、仕切り壁の一部を撤去してセミオープンに。
ダイニングに向けてオープンになっている場所にシンク、突き当たりにコンロという配置。
真ん中に広々とした作業スペースがあるため、キッチン内を効率的に動けます。
Ⅱ型と同じく、複数人での分担作業にも向いています。
利き手やよく作るメニューなど、キッチンを使う人に合わせて配置はさまざま。
コンパクトかつ、自分好みの使い勝手にしやすいのがL型です。
この写真の事例詳細はこちら:No.818 味わい深く 上品に
「キッチンリノベーション」といえば、やはりリクエストが多いのがキッチンカウンター!
設備メーカーからもシステムキッチンのアイテムのひとつとして、たくさんの商品が出ています。
もちろんオリジナルのデザインで造作するのも素敵です。
Ⅰ型のキッチンカウンターの、ダイニング側にピンクのクロスを使った例です。
シンプルな白よりも個性的で、空間がほっこりと明るくなりますね。
ダイニングテーブル上の黄色いペンダントライトも、優しい雰囲気によく合っています。
カウンター上は少し広めに、食器や雑貨が置けるようにしました。
これにより、ダイニング側からシンク内の洗い物が見えづらいというメリットもあります。
こちらのおうちはキッチンの場所を1階の対角線上に大胆に移動しています。
このように、リノベーションでキッチンを移動させることもできるので、気になる方はぜひご相談ください。
この写真の事例詳細はこちら:No.611 子どもを囲む、和やかな時間
こちらは、ナチュラルとインダストリアルの中間をイメージしてリノベーションされたマンション。
キッチンカウンターに「モールテックス」というモルタル風塗料を塗りました。
ムラのあるざらりとした素材感で、インダストリアル担当のアイテムです。
カウンター上もモールテックスで、やはりシンク内が丸見えにならないよう、少し高さを出しています。
カウンター内にはスパイスなどこまごまとしたものをしまえるニッチが。
コンセントもあって、見た目はかっこいいのに使い勝手のよさそうなキッチンです。
この写真の事例詳細はこちら: No.650 ナチュラル&インダストリアル(Half & Half)
ご夫婦ふたりぐらしに合わせて、並んで座れるバーカウンターと一体になったキッチンです。
ダイニング側には足をゆったり入れられるスペースにフットレストを設置し、収納もつくりました。
お客様からのリクエストで採用したレンガタイルが、老舗バーのような雰囲気を醸し出します。
カウンター上は肌触りのよいアルダー材で、シンク周りはステンレスでメンテナンスしやすく。
素材同士の境目もフラットに美しくおさまっています。
キッチン内部の壁にもタイルをあしらいました。
夫婦ふたりでお料理が楽しめるように、余裕のある広さをとっています。
この写真の事例詳細はこちら: No.508 珪藻土と木のぬくもりに包まれた、バーカウンターのあるリビング
キッチンカウンターは種類もアイデアも本当に豊富なので、ぜひこちらもご覧ください。
⇒キッチンとダイニングをつなぐLDKの主役。 食事もできる「キッチンカウンター」
使いやすくてお掃除しやすいのは当たり前!
おしゃれなキッチンづくりは「タイル」抜きには語れません。
スカイブルーのドアやアクセントクロスなど、色づかいがとても印象的なマンションリノベーション。
壁付け&L字型のキッチンの壁には、イエローとブルーのタイルを二色づかいしました。
間に柄タイルを等間隔にあしらっています。
立つたびに、心が明るくなりそうなキッチンですね。
この写真の事例詳細はこちら:No.541 素材とディテールにこだわった、風の通る心地よい住まい
こちらはホワイトのタイルに大判の柄タイルをあしらった例。
チューリップやザクロなど、様々なモチーフのトルコの柄タイルを、絵を飾るように楽しんでいます。
キッチンカウンターも全面ブルーのモザイクタイル。
照明もトルコランプで、オリエンタルなセンスが生かされたお住まいです。
この写真の事例詳細はこちら: No.649 ~Exotic Turkey~トルコの異国情緒を楽しんで。
こちらは釉薬の色のグラデーションやムラが美しいタイルを選んだキッチン。
カウンター上はつやのある黒いタイルで彩りました。
板張り天井の高級感にタイル壁をあわせることで、キッチン空間がぐんと洗練されたものになりました
タイルは、それ自体の種類の多さはもちろん、目地の色や組み合わせによっても千差万別。
この写真の事例詳細はこちら:No.814 我が家の心地よい距離感を
眺めるだけでも楽しいので、ぜひ他の事例もご覧ください。
⇒LDK空間にパッと映える!キッチン壁はやっぱり「タイル」
キッチンリノベーションで解消したい収納不足問題、どのような方法があるのでしょうか?
こちらは真っ白が清々しいペニンシュラ型キッチン。
収納内部も、ボックスをうまく使ってすっきりした見た目を保っています。
収納は引き戸で隠すこともできるため、閉めるとさらにすっきり。
家電やダストボックスも美しく整頓されていて、ずっと眺めていたくなるキッチン収納です。
この写真の事例詳細はこちら:No.715 毎日の使いやすさを大切に
空間を広く使えるのが壁付けキッチンのメリットですが、反面、収納不足を心配する声もよく聞きます。
もっと収納が必要な場合は、壁付けキッチンでも、こんな風にカウンターを増設することもできます。
内部は引き出し式収納をたっぷりと備えました。
天板は作業台として、パン作りやお皿の仮置きに重宝しそうです。
リビング側には絵本棚をつくり、インテリアのポイントにもなっています。
ダイニングテーブルを横づけして、いつも家族が集まる場所ができました。
この写真の事例詳細はこちら:No.776 Be colorful !
こちらは奥にパントリーをつくり、冷蔵庫やストック食品はパントリーに収納。
パントリーの棚はDIYで設置したもの。
しまうものに合わせて棚板の高さを変えることができます。
カゴや瓶などを使ってステキに収納していますね。
この写真の事例詳細はこちら: No.752 三角屋根の下で、家族と一緒に過ごす“おうち時間”~心地よい光と息づく自然素材~
壁付けキッチンの収納については、他にもこんなアイデアがあります。
⇒壁付けキッチンの収納は、アイデア次第でたっぷり&スッキリ!
配膳しやすく片付けやすいテーブルとの位置関係は、キッチンリノベーションの大きなテーマのひとつです。
Ⅱ型キッチンのカウンターとダイニングテーブルを並べた例です。
つくったものをサッと横にスライドできるのは、やっぱり便利ですね。
ダイニングテーブルの高さに合わせてカウンターにニッチを造作しました。
コンセントや照明のスイッチもここにつくっています。
ティッシュやリモコンなど、すぐに手が届くところに欲しいけれど、置きっぱなしにしたくないものはこちらへ。
このニッチがあることで、テーブルの上をいつもすっきり保つことができます。
この写真の事例詳細はこちら:No.737 天竜杉がつくりだす暮らしごころ
こちらは同じレイアウトで、ダイニングテーブルをキッチンカウンターと合わせて造作した例。
デザインを揃えて造作することで、よりすっきりした見た目にすることができます。
カウンターから延長したニッチのおさまりもキレイ。
既製品で使いたいダイニングテーブルが見つからない場合などに、ぜひ検討してみたい方法です。
この写真の事例詳細はこちら:No.691 仲良し家族の”HYGGE"な時間
こちらは築19年の中古マンションリノベーションの例。
独立型キッチンの向きを90度変えて、オープンなⅡ型にしました。
バルコニーに向けて分かれていた2室分をひとつのLDK空間に。
これにより、キッチンの奥まで明るく光が差し込みます。
置いたのは丸テーブルで、カウンターとほどよく離してレイアウト。
一見難しそうな丸テーブルですが、気分に合わせて自由に場所を変えても楽しそうです。
おうちのつくりや家族構成によってもさまざまなダイニングテーブルがあります。
この写真の事例詳細はこちら:No.596 ラフさが心地いい。木のぬくもりと素材感を楽しむ。
他の事例はこちらをどうぞ。
⇒囲もう「ダイニングテーブル」!どんなものを、どう置けば正解?
リノベーションの基本をおさらいできる「プランナーに聞いた」シリーズはこちら
目次
- キッチンってどんな種類があるの?それぞれの特徴は?
- ―アイランド/ペニンシュラ/壁付け/独立型/Ⅰ型/Ⅱ型/L型
- 「キッチンカウンター」で、おしゃれなカフェ風キッチンに
- 水や火に強く美しいタイルはキッチンのマストアイテム
- すっきり保てる「収納」アイデアで、ストレスフリーなキッチンに
- キッチンの相棒「ダイニングテーブル」はどこに置くのが正解?
- まとめ
キッチンってどんな種類があるの?それぞれの特徴は?
キッチンは、キッチンそのものの配置で大きく「対面式」「壁付け式」「独立型」に分けられます。「対面式」には、「アイランドキッチン」と「ペニンシュラキッチン」があります。
キッチンを団らんの主役に。アイランドキッチン
最初にご紹介するのは、アイランドキッチンです。「アイランド=島」の名前の通り、キッチンのどこも壁に接することなく島のように配置したアイランドキッチン。
モデルハウスやキッチンスタジオのようで、憧れている人も多いのではないでしょうか。
こちらは築53年のご実家を、若いご夫婦のためにリノベーションした例です。
壁を取り払って作った広いLDKの真ん中にクリナップのステンレスキッチンを置きました。
アイランドキッチンにダイニングテーブルの役割をもつカウンターも造作しました。
日本家屋の味わいを生かしてリノベーションした空間は、まるで料亭のよう。
「アイランドキッチン」というと洋風のイメージが強いですが、和のアイランドも素敵ですね。
ダイニング側から手元が見えるのがアイランドキッチンの弱点でもありますが、少し高くして視線をガード。
コンロ側にはすりガラスのカバーを立てることで、熱気や油跳ねなどがカウンターに届かないようにしています。
この写真の事例詳細はこちら: No.262 和を消して、simple&classyな住まいに変身
他にもいろんなバリエーションのアイランドキッチンが見たい!という方はこちらをぜひどうぞ。
⇒憧れのアイランドキッチン!後悔しないための心配解消Q&A
対面式の基本のカタチ。ペニンシュラキッチン
ペニンシュラ型は、キッチンの片側だけが壁に接しているキッチンのこと。「ペニンシュラ=半島」という意味を聞けば、納得ができますね。
対面式キッチンのなかではとてもポピュラーなかたちです。
キッチンが接している壁をタイル張りにして、ダイニングまで続けたペニンシュラ型。
タイル壁の質感とグレーの収納扉、ステンレスの組み合わせがかっこいいクリナップのキッチンです。
対面型なので、キッチンからもリビングの方まで見渡せて気持ちよくお料理ができます。
まだ目が離せないお子様のいるおうちにもオススメです。
この写真の事例詳細はこちら:No.779 ワークとライフのベストなバランス
ダイニングスペースを広く使える壁付けキッチン
昔ながらのキッチンの配置といえば、壁付けキッチン。対面型が主流とはいえ、いまでも根強い人気があります。
壁付けの最大のメリットはカウンターでスペースを分断せず、ダイニングをひとつの空間として広く使えること。
縦長の白いタイルを壁に貼り、リビングダイニングからの見え方にもこだわった壁付けキッチン。
キッチンからくるりと振り返った位置にダイニングテーブルを置いており、配膳もスムーズですね。
LDKがすっきりと見えて、キッチンカウンターを迂回しなくてもすむため、動きやすいのもポイント。
こちらのおうちは壁を立ち上げ、パントリーをつくって冷蔵庫もその中に。
リビングからキッチンが見えてしまうことや収納不足が壁付けの弱点ですが、このやり方ならクリア。
サイドも目隠しできるようにして、ストック食品などが見えないように工夫しています。
この写真の事例詳細はこちら:No.755 【 無題 】
お料理に集中したい!そんな人には独立型キッチン
多数派ではありませんが、お料理は集中して取り組みたい!と、独立型キッチンを選ぶ方もいらっしゃいます。築35年のおばあさまのおうちを引き継いでリノベーションしたご家族。
独立型といっても、窓とガラス面の多いドアで、閉塞感は全くありません。
それどころか収納もスペースもふんだんに備え、ゆったりとぜいたくなキッチン空間です。
壁に貼ったタイルもレトロな味わいでとてもかわいい!
こちらのおうちには猫ちゃんがいるそう。
食べものの誤飲や毛の飛散を防ぐことのできる独立型は、ペットのいるご家族にもオススメです。
この写真の事例詳細はこちら:No.656 受け継がれるシンプルな暮らし
ところで、キッチンを構成する主要素は、コンロとシンクですね。
シンクとコンロの配置によっても、キッチンは「Ⅰ型」「Ⅱ型」「L型」に分けられます。
シンクとコンロが横並びのⅠ型キッチン
シンクと作業スペース、コンロが一直線の横並びになったものをI型キッチンと呼びます。壁向きにもできますが、対面式の場合は、コンロ側に腰壁を立ち上げることもできます。
ダイニングから見るとこんな感じで、シンク側がオープンになっているため、カウンター越しに配膳もラクラク。
腰壁部分に棚を取り付けて雑貨を飾ったり、コンセントを設置したりと、壁面を利用できます。
コンロ側は閉じたつくりなので、このように勝手口のドアや窓があると暗くなりません。
換気扇がリビング側から見えないのもメリットです。
この写真の事例詳細はこちら:No.820 自然が感じられる家
コンパクトで動きやすいⅡ型キッチン
Ⅱ型はセパレートキッチンとも呼ばれ、マンションやコンパクトなおうちでスペースを有効利用できます。Ⅰ型キッチンよりも、カウンターの横幅が短くてすむため、間取りによる制約が少なくなります。
カウンター側にシンクを置き、コンロは壁側に分かれているため、キッチンスペースがコンパクトですね。
シンク⇔コンロの移動が振り返ればすむため、キッチン内での動きもコンパクト。
お鍋を見ている間に、もうひとりは洗い物を…と2人以上で作業を分担するのにも向いています。
換気扇が壁側でカウンター上に出っ張らず、見た目がすっきりしているのもメリットです。
この写真の事例詳細はこちら:No.812 一人ひとりが居心地よく
最近増えてきているこちらのⅡ型キッチン、バリエーションやさらなるメリットはこちらをどうぞ。
⇒対面と壁付け式のイイとこどり♪動きやすいⅡ型キッチン
レイアウト自由自在なL型
同じくコンパクトなスペースで、使う人に合わせたカスタマイズが可能なのがL型キッチンです。こちらは壁構造のマンションをリノベーションした例。
構造上、大きな間取りの変更は難しいなか、家事動線や空間のつながりを大切にプランニングしています。
独立していたキッチンは、仕切り壁の一部を撤去してセミオープンに。
ダイニングに向けてオープンになっている場所にシンク、突き当たりにコンロという配置。
真ん中に広々とした作業スペースがあるため、キッチン内を効率的に動けます。
Ⅱ型と同じく、複数人での分担作業にも向いています。
利き手やよく作るメニューなど、キッチンを使う人に合わせて配置はさまざま。
コンパクトかつ、自分好みの使い勝手にしやすいのがL型です。
この写真の事例詳細はこちら:No.818 味わい深く 上品に
「キッチンカウンター」で、おしゃれなカフェ風キッチンに
ここからはキッチンをリノベーションするときのポイントやアイデアをご紹介します。「キッチンリノベーション」といえば、やはりリクエストが多いのがキッチンカウンター!
設備メーカーからもシステムキッチンのアイテムのひとつとして、たくさんの商品が出ています。
もちろんオリジナルのデザインで造作するのも素敵です。
腰壁部分を、大好きなテーマカラーで彩る
Ⅰ型のキッチンカウンターの、ダイニング側にピンクのクロスを使った例です。
シンプルな白よりも個性的で、空間がほっこりと明るくなりますね。
ダイニングテーブル上の黄色いペンダントライトも、優しい雰囲気によく合っています。
カウンター上は少し広めに、食器や雑貨が置けるようにしました。
これにより、ダイニング側からシンク内の洗い物が見えづらいというメリットもあります。
こちらのおうちはキッチンの場所を1階の対角線上に大胆に移動しています。
このように、リノベーションでキッチンを移動させることもできるので、気になる方はぜひご相談ください。
この写真の事例詳細はこちら:No.611 子どもを囲む、和やかな時間
モルタル風塗料の素材感を楽しむカウンター
こちらは、ナチュラルとインダストリアルの中間をイメージしてリノベーションされたマンション。
キッチンカウンターに「モールテックス」というモルタル風塗料を塗りました。
ムラのあるざらりとした素材感で、インダストリアル担当のアイテムです。
カウンター上もモールテックスで、やはりシンク内が丸見えにならないよう、少し高さを出しています。
カウンター内にはスパイスなどこまごまとしたものをしまえるニッチが。
コンセントもあって、見た目はかっこいいのに使い勝手のよさそうなキッチンです。
この写真の事例詳細はこちら: No.650 ナチュラル&インダストリアル(Half & Half)
ダイニングテーブルを置かず、バーカウンターとして
アイランドキッチンの項でご紹介した例のように、ダイニングテーブルを兼ねたカウンターをつくることもできます。ご夫婦ふたりぐらしに合わせて、並んで座れるバーカウンターと一体になったキッチンです。
ダイニング側には足をゆったり入れられるスペースにフットレストを設置し、収納もつくりました。
お客様からのリクエストで採用したレンガタイルが、老舗バーのような雰囲気を醸し出します。
カウンター上は肌触りのよいアルダー材で、シンク周りはステンレスでメンテナンスしやすく。
素材同士の境目もフラットに美しくおさまっています。
キッチン内部の壁にもタイルをあしらいました。
夫婦ふたりでお料理が楽しめるように、余裕のある広さをとっています。
この写真の事例詳細はこちら: No.508 珪藻土と木のぬくもりに包まれた、バーカウンターのあるリビング
キッチンカウンターは種類もアイデアも本当に豊富なので、ぜひこちらもご覧ください。
⇒キッチンとダイニングをつなぐLDKの主役。 食事もできる「キッチンカウンター」
水や火に強く美しいタイルはキッチンのマストアイテム
キッチンを中心に、水まわりリノベーションでリクエストが多い素材はなんといっても「タイル」。使いやすくてお掃除しやすいのは当たり前!
おしゃれなキッチンづくりは「タイル」抜きには語れません。
ビビッドな二色づかいで個性的に
スカイブルーのドアやアクセントクロスなど、色づかいがとても印象的なマンションリノベーション。
壁付け&L字型のキッチンの壁には、イエローとブルーのタイルを二色づかいしました。
間に柄タイルを等間隔にあしらっています。
立つたびに、心が明るくなりそうなキッチンですね。
この写真の事例詳細はこちら:No.541 素材とディテールにこだわった、風の通る心地よい住まい
柄タイルでエキゾチックに
こちらはホワイトのタイルに大判の柄タイルをあしらった例。
チューリップやザクロなど、様々なモチーフのトルコの柄タイルを、絵を飾るように楽しんでいます。
キッチンカウンターも全面ブルーのモザイクタイル。
照明もトルコランプで、オリエンタルなセンスが生かされたお住まいです。
この写真の事例詳細はこちら: No.649 ~Exotic Turkey~トルコの異国情緒を楽しんで。
焼き物であるタイルの素材感そのものを生かす
こちらは釉薬の色のグラデーションやムラが美しいタイルを選んだキッチン。
カウンター上はつやのある黒いタイルで彩りました。
板張り天井の高級感にタイル壁をあわせることで、キッチン空間がぐんと洗練されたものになりました
タイルは、それ自体の種類の多さはもちろん、目地の色や組み合わせによっても千差万別。
この写真の事例詳細はこちら:No.814 我が家の心地よい距離感を
眺めるだけでも楽しいので、ぜひ他の事例もご覧ください。
⇒LDK空間にパッと映える!キッチン壁はやっぱり「タイル」
すっきり保てる「収納」アイデアで、ストレスフリーなキッチンに
デザイン面のお話がつづきましたが、ここからは、気になるキッチンの「収納」について。キッチンリノベーションで解消したい収納不足問題、どのような方法があるのでしょうか?
たっぷりの背面収納は引き戸で隠せるタイプに
対面式のキッチンは、背面収納がメインとなります。こちらは真っ白が清々しいペニンシュラ型キッチン。
収納内部も、ボックスをうまく使ってすっきりした見た目を保っています。
収納は引き戸で隠すこともできるため、閉めるとさらにすっきり。
家電やダストボックスも美しく整頓されていて、ずっと眺めていたくなるキッチン収納です。
この写真の事例詳細はこちら:No.715 毎日の使いやすさを大切に
カウンターを造作して収納&作業場所不足を解消
ここからは壁付けキッチンの収納をご紹介します。空間を広く使えるのが壁付けキッチンのメリットですが、反面、収納不足を心配する声もよく聞きます。
もっと収納が必要な場合は、壁付けキッチンでも、こんな風にカウンターを増設することもできます。
内部は引き出し式収納をたっぷりと備えました。
天板は作業台として、パン作りやお皿の仮置きに重宝しそうです。
リビング側には絵本棚をつくり、インテリアのポイントにもなっています。
ダイニングテーブルを横づけして、いつも家族が集まる場所ができました。
この写真の事例詳細はこちら:No.776 Be colorful !
壁付けキッチンの奥にパントリーを新設
壁付けキッチンの例をもうひとつ。こちらは奥にパントリーをつくり、冷蔵庫やストック食品はパントリーに収納。
パントリーの棚はDIYで設置したもの。
しまうものに合わせて棚板の高さを変えることができます。
カゴや瓶などを使ってステキに収納していますね。
この写真の事例詳細はこちら: No.752 三角屋根の下で、家族と一緒に過ごす“おうち時間”~心地よい光と息づく自然素材~
壁付けキッチンの収納については、他にもこんなアイデアがあります。
⇒壁付けキッチンの収納は、アイデア次第でたっぷり&スッキリ!
キッチンの相棒「ダイニングテーブル」はどこに置くのが正解?
キッチンに合わせて、空間で重要な役割を果たすのが「ダイニングテーブル」。配膳しやすく片付けやすいテーブルとの位置関係は、キッチンリノベーションの大きなテーマのひとつです。
横並びは王道!高さを合わせたニッチで使いやすく
最近人気が高いのが、キッチンカウンターと横並びのレイアウトです。Ⅱ型キッチンのカウンターとダイニングテーブルを並べた例です。
つくったものをサッと横にスライドできるのは、やっぱり便利ですね。
ダイニングテーブルの高さに合わせてカウンターにニッチを造作しました。
コンセントや照明のスイッチもここにつくっています。
ティッシュやリモコンなど、すぐに手が届くところに欲しいけれど、置きっぱなしにしたくないものはこちらへ。
このニッチがあることで、テーブルの上をいつもすっきり保つことができます。
この写真の事例詳細はこちら:No.737 天竜杉がつくりだす暮らしごころ
横並び+造作テーブルでさらにすっきり
こちらは同じレイアウトで、ダイニングテーブルをキッチンカウンターと合わせて造作した例。
デザインを揃えて造作することで、よりすっきりした見た目にすることができます。
カウンターから延長したニッチのおさまりもキレイ。
既製品で使いたいダイニングテーブルが見つからない場合などに、ぜひ検討してみたい方法です。
この写真の事例詳細はこちら:No.691 仲良し家族の”HYGGE"な時間
キッチンの向きを変えて、丸テーブルをレイアウト
こちらは築19年の中古マンションリノベーションの例。
独立型キッチンの向きを90度変えて、オープンなⅡ型にしました。
バルコニーに向けて分かれていた2室分をひとつのLDK空間に。
これにより、キッチンの奥まで明るく光が差し込みます。
置いたのは丸テーブルで、カウンターとほどよく離してレイアウト。
一見難しそうな丸テーブルですが、気分に合わせて自由に場所を変えても楽しそうです。
おうちのつくりや家族構成によってもさまざまなダイニングテーブルがあります。
この写真の事例詳細はこちら:No.596 ラフさが心地いい。木のぬくもりと素材感を楽しむ。
他の事例はこちらをどうぞ。
⇒囲もう「ダイニングテーブル」!どんなものを、どう置けば正解?
まとめ
キッチンは本当に奥が深く、リノベーションでもひときわ力を入れるお客様が多い場所です。最近は設備メーカーだけでなく、IKEAやホームセンターなどでも取り扱いがあり、造作も組み合わせると、デザインの幅も費用の幅もとても広くなります。迷うことも多いかもしれませんが、まずはショールームに行ってたくさん見て、デザインや使い勝手を確認しつつ、イメージをつかむのがオススメ。キッチン選びを楽しみながら、ぴったりのひとつを見つけてください。リノベーションの基本をおさらいできる「プランナーに聞いた」シリーズはこちら