リノベのコトバ(ヘリンボーン)
2022年8月16日(火)
前回、床の寄木張り「パーケット」について解説しましたが、今回はその一種である「ヘリンボーン」張りについてです。
寄木張りのなかでも知名度が高く、洋服のヘリンボーン織りと同じく、V字型に組み合わされた木がニシンの骨に似ていることがその語源となっています。
・凝ったつくりがインテリアのアクセントに
一般的な流して貼るフローリングとは違い、細長い木が組まれた模様のヘリンボーン。
木目や模様の美しさはもちろん、凝ったつくりであるのがひと目で分かり、お店のような個性的な空間になります。
玄関に用いれば入った瞬間にインパクトを与えることができますし、トイレや洗面など狭い空間にも効果的。
プレーンに貼ったフローリングやモルタル床、フロアタイルなどとの組み合わせなど、楽しみ方は無限大です。
・張り方や素材にもバリエーションが
ヘリンボーンのデザインパターンは大きく分けて二種類。
長方形の板をV字型に組み合わせたものが通常のヘリンボーン。組み合わせ部分はジグザグになります。
長方形の角を45°にカットしたものを並べるのがフレンチヘリンボーンで、角を合わせた部分が直線になるため、シャープな空間に仕上がります。
そのほか、板を2枚ずつ、3枚ずつ組むとダイナミックな印象に。
木材だけでなくタイルを用いたり、床だけでなく壁やキッチンカウンター、テーブルの天板などをヘリンボーンにしてもステキですね。
・ヘリンボーンのデメリットは?
とてもおしゃれなヘリンボーンの床ですが、部屋が狭く見えてしまうというデメリットがあります。
そのため、LDKなどに用いる場合は明るい色味の木を選ぶ、壁など床以外の内装はシンプルにまとめる…などの工夫が必要です。
また、無垢材のヘリンボーン張りは貼るのに手間がかかり、材料自体もたくさん必要。
つまり、工期も費用も、プレーンな床よりも多くかかることになります。
工期も費用が気になる人には、フロアタイルで最初からヘリンボーン模様になっているものもあります。
無垢材ほどの質感はなくても、かなりリアルでオシャレです。
キッチンや洗面室などの水まわりには、メンテナンスが楽なのでオススメです。